東京ベイダービーで今季初黒星、昨季主力と新加入選手が存在感見せるも浦安DRに17対40で敗戦

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プレシーズン3戦目は東京ベイダービー!昨年の課題を克服し勝利を目指す

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの2024-25シーズンのプレシーズンも3戦目。
開幕まで7試合あるプレシーズンマッチの中盤戦となったこの試合は、11月2日(土)に浦安D-Rocksとビジターゲームでの対戦となった。

スピアーズは船橋市、D-Rocksは浦安市と共に千葉県かつ東京湾沿いに面する練習グラウンドを持つ両者。公式戦での対戦はないものの、今回のようにプレシーズンマッチでの対戦は恒例のようになっている。前回の対戦もちょうど一年前のプレシーズンマッチだった。

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昨年の試合では、前半僅差でリードするも、後半D-Rocksの接点に後手を踏み3本のトライを奪われ逆転負けの結果となった。

今回の試合では、前後半を通じての接点、そして強いスピアーズの象徴とも言えるスクラムやラインアウトなどのセットプレーをどう優勢に進めるかがポイントともいえる。
当日の天候は雨、濡れたグラウンドに冷たい風が吹く浦安Dパーク、肉弾戦の舞台は整った。

強い接点でチャンスを作ったトゥパ フィナウ選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

スピアーズのメンバーを見れば先発にボタ選手、トゥパ選手、リザーブに海士選手、ブルブリング選手、ファンデンヒーファー選手といった昨季の主力が今季初のメンバー入り。それに加えて、新加入のメルヴェ選手とツヨシ選手といった若手も名を連ねるメンバー編成でこの試合に挑む。

タフな状況で奮闘するも得点に繋がらず

高い強度になることが予想されるこの試合、どちらが先にそのインテンシティを示すかが試される立ち上がり、先手を取ったのはD-Rocksだった。
キックオフ直後にD-Rocksがマイボールとすると、そのまま左サイドを突破されノーホイッスルで先制トライを奪われてしまう。
またその後前半8分にプロップの選手が負傷し、早速のメンバー変更を余儀なくされる

出鼻を挫かれそうになるこの局面で、スピアーズは中盤での攻撃からリズムを取り戻す。
前半10分までをほぼ自陣で耐えたスピアーズだが、それ以降は敵陣でプレー。トゥパ選手のアグレッシブな突破などで連続攻撃から勢いを作ると、相手反則を誘いタッチキックからゴール前へのチャンス作り出した。
だが、この前半はこのチャンスを活かせなかったことが響く結果に。
スピアーズは前半終了までに3~4回のゴール前に迫るチャンスがあったが、これを得点に変えられず逆にエリアを取り戻されてしまう場面が続いた。
対するD-Rocksは、20分すぎにイーブンボールを奪ったアンストラクチャーアタックから、30分すぎにはラインアウトモールから着実に点を重ね、19点の差をつけられたところで前半が終了する。

メンバーを入れ替えてスタートした後半、先制はスピアーズだった。
中盤での連続攻撃から新加入のメルヴェ選手が抜け出すと味方にオフロードで繋げる。勢いをそのままに右サイドにいたファンデンヒーファー選手に繋がると一直線にライン際を走り切り、待望のトライが生まれた。

メルヴェ・オリヴィエ選手は先月来日しチームに合流。タックルやボールキャリアなど随所で存在感をアピールした 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

ただ、その後は取り合いの展開に。
D-Rocksがフォワードの近場をついた連続攻撃でトライを奪えば、今度はモールでスピアーズが奪い返す。
後半は特にフォワードの近場の接点の激しさが目立つ時間が続いた。才田選手が低いタックルで、ブルブリング選手がしつこいブレイクダウンでと、それぞれの選手が接点の部分で貢献する。
だがそれでも相手の攻撃を止めるには至らず17分、25分と連続トライを奪われ点差を28点まで広げられてしまう。

残り10分となったところで、松下選手がトライを決め、その後も最後まで追加点を奪おうと食い下がるが、スコアボードは動かず17対40で今季初黒星となった。

後半から出場したツヨシジニングス選手はリーグラグビー出身。今季からスピアーズで15人制に転向 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

あらゆる場面で頼もしさを見せるデーヴィッド・ブルブリング選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】

試合を振り返れば、前半キックオフ直後からの失点からジリジリとチャンスを引き寄せた一連のプレー、後半のゴール前のディフェンス、80分を通しての連続性のあるアタックなど、タフな状況のなかでチームの奮闘を見ることができた。
ただ勝負所でのラインアウトやラストパスなど、「あと一歩」のところを取ることができず、点差に表れる結果となった。

昨シーズンは7点差以内の試合が10試合、うち3試合しか勝ち切ることができず6位という結果に終わった。
いかに僅差の試合、拮抗した戦いを勝ち切るか。そのためには、この試合でいくつもあったような「あと一歩」をいかに手繰り寄せるか。
目の前の小さな勝利の連続の末に、シーズンの大きな結果がある。次戦以降のスピアーズの小さな勝利の積み重ねに期待したい。

次戦は12月9日(土)にコベルコ神戸スティーラーズと対戦する。





文:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ広報担当 岩爪航
写真:チームフォトグラファー 福島宏治




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著者プロフィール

〈クボタスピアーズ船橋・東京ベイについて〉 1978年創部。1990年、クボタ創業100周年を機にカンパニースポーツと定め、千葉県船橋市のクボタ京葉工場内にグランドとクラブハウスを整備。2003年、ジャパンラグビートップリーグ発足時からトップリーグの常連として戦ってきた。 「Proud Billboard」のビジョンの元、強く、愛されるチームを目指し、ステークホルダーの「誇りの広告塔」となるべくチーム強化を図っている。NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23では、創部以来初の決勝に進出。激戦の末に勝利し、優勝という結果でシーズンを終えた。 また、チーム強化だけでなく、SDGsの推進やラグビーを通じた普及・育成活動などといった社会貢献活動を積極的に推進している。スピアーズではファンのことを「共にオレンジを着て戦う仲間」という意図から「オレンジアーミー」と呼んでいる。

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