マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、ベテラン選手やパトリス・エブラに称賛の言葉を贈り、極秘に進んだハビエル・エルナンデス（チチャリート）の移籍交渉の真相を明かした。

――最後まで優勝争いをしたことを誇りに思いますか？　シーズン前、主力選手が去ったユナイテッドは苦戦すると話していた批評家もいました

　アンデルソンも十字じん帯の負傷でシーズンの大半を棒に振ってしまったし、ナニもしばらく戦列を離れた。一番心配だったのは守備だった。ファン・デル・サールはけがで数カ月いなくなったし、ファーディナンドはたぶんリーグ戦で１０試合程度しか出場していないはずだ。ビディッチもそれほど多くプレーしていないし、オシェイはシーズンの半分は離脱した。ネビルも何度か負傷し、ラファエル、エバンス、ブラウン、ファビオも同様だ。ずっと試合に出ていたＤＦはエブラだけだ。彼には大きな借りができてしまったよ。だが、エブラにとっては素晴らしいシーズンになったはずだ。

――ポール・スコールズには新契約にサインするよう説得したのですか？

　話はしたよ。シーズン終了後に引退するかもしれないとほのめかしていたんだ。そこでわたしはこう言ったんだ。「お前が引退する時はわたしが決める。いいかポール、お前はまだプレーできる。それは間違いない。自分の才能を信じるんだ。力はまだ衰えていないよ」とね。ライアン（・ギグス）やガリー（・ネビル）もそうだが、ポールのような年齢になれば、フィジカルの面では落ちてくる。それは自然なことだ。だが、実力という点でいえば、ポールはまだまだ大丈夫。力が伸びているとは言わないが、彼が積み重ねてきた経験はチームの貴重な財産だよ。

――ウェイン・ルーニーは称賛の言葉が見つからないほど、見事な活躍を見せましたね。新たなレベルへ到達できた原因は何だと思いますか？

　今シーズン大きく成長したのは間違いないね。彼に限らず、若手選手にはどんどん成長してほしいと思っているんだ。昨シーズンのナニについては、プレーが安定しないと批判があったが、若いプレーヤーはそんなものだ。ウェインも昨シーズンは不安定だったと思うし、その前のシーズンもそうだ。でも「なかなかやるな」と思わせることもあったよ。そして今シーズンに大化けした。風格が出てきたし、大人になったよ。冷静にプレーしているしね。まだまだ成長していくだろう。

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