衰え知らない“中年の星”、バーナード・ホプキンスの今後は!?

ボクシングライター 原功

宿敵ジョーンズを破り、最年長戴冠記録更新も射程圏内にとらえているホプキンス 【(C)NAOKI FUKUDA】

 かつて10年間に20度の防衛を果たした元4団体統一世界ミドル級チャンピオンのバーナード・ホプキンス(米)は、現在45歳3カ月。この4月には4階級制覇チャンピオンの宿敵ロイ・ジョーンズ(米、41歳)との17年ぶりの再戦に臨み、判定勝ちで雪辱を果たしたばかりだ。「老いてはますます壮なるべし」を地で行く“中年の星”は、いつまで戦い続けるのだろうか。

 ホプキンスはアマチュアを経て88年にプロ転向。デビューが23歳と比較的遅かったのは、十代のときに強盗容疑で収監されていたからだ。
 93年には世界初挑戦(王座決定戦)でジョーンズに惜敗。後年、ホプキンスは何度も再戦を申し入れたもののことごとく断られてきた。この悔しさとライベルへの雪辱意欲が彼の最大の戦闘モチベーションだったといっても過言ではないだろう。

 95年に獲得した世界タイトルはミドル級史上最長にして最多防衛を記録。オスカー・デラ・ホーヤ(米)やフェリックス・トリニダード(プエルトリコ)をはじめ、世界チャンピオン経験者とのべ11度戦うなどV20の中味も濃い。

引退もうわさされたが、階級を上げて再起

ホプキンスと17年ぶりの再戦し、敗れたジョーンズ 【(C)NAOKI FUKUDA】

 40歳を越えても王座に君臨していたが、5年前に13歳若い挑戦者に敗れて4本のベルトを奪われた。再戦でも惜敗したときは引退もうわさされたが、階級を上げて再起。以後7戦6勝1敗とライト・ヘビー級のトップ戦線に踏みとどまっている。さすがにスピードやパンチの切れに衰えは見えるものの、経験を増すごとに戦い方は狡猾(こうかつ)になっている。

 ジョーンズに雪辱した直後にはヘビー級で世界タイトルに挑戦という話題も持ち上がっていた。すでにジョージ・フォアマン(米=元世界ヘビー級王者)の持つ45歳9カ月の最年長戴冠記録更新も射程距離内にあるだけに、ホプキンスの今後は注目に値する。

「バーナード・ホプキンスvsロイ・ジョーンズ」のベテラン対決の模様は、5月17日(月)よる8:00からWOWOWの番組「エキサイトマッチ〜世界プロボクシング」でハイビジョン放送される。

Written by ボクシングライター原功
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