坂口征夫、涙で引退「本当に幸せだった」 俳優の弟・憲二氏も花束 大石が判定勝ちで王座挑戦へ=パンクラス

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ベテラン大石がISAOに判定勝利

ライト級王座次期挑戦者決定戦は試合巧者の大石がISAOに判定勝ちした 【田栗かおる】

 ライト級の王座次期挑戦を懸けて行われた大石vs.ISAOの一戦では、デビューから4戦無敗と勢いに乗るISAOが、同道場の先輩・征夫の引退に花を添えようと試合開始から攻勢に出る。左ハイキック、左右のパンチで積極的に仕掛けるISAOだが、大石の巧みな試合運びに翻ろうされてなかなか試合の主導権を握ることができない。

 スタンドで勝負したいISAOに対して、大石はタックルでISAOを倒してグラウンドへと持ち込む。こう着状態が続くなか、観客席からの“ISAOコール”を背に拳を振り回して攻めるISAOだが、最後までダウンを奪うことができず。大石が判定で勝利を収め、ライト級王座次期挑戦者決定戦を制した。

バンタム級王者・井上、曹に完勝

バンタム級王者・井上が曹とのタイトルマッチ前哨戦に完勝した 【田栗かおる】

 セミでは、7.4ディファ有明大会で川原誠也とのタイトルマッチが予定されているバンタム級初代王者・井上学が曹竜也と前哨戦。この試合に快勝してタイトルマッチへ弾みをつけたい井上は、グラウンドでの勝負に持ち込んで一本を狙うが、体格で優る曹のパワーの前になかなか試合を決めることができない。

 こう着状態が続く展開となった一戦は、最後に曹の猛攻を受けたものの、終始試合の主導権を握った井上が判定で逃げ切って勝利。次戦のバンタム級王座戦に向けて、王者らしい順当な試合運びを見せた。

KEI山宮「この階級でチャンピオンになりたい」

ミドル級からウェルター級へ階級を変更した両者の一戦は山宮(右)が僅差で勝利した 【田栗かおる】

 また第5試合では、佐藤豪則vs.KEI山宮のウェルター級マッチが行われた。両者ともにミドル級からウェルター級へと階級を変更して臨んだ試合は、前回の試合でタイトルマッチに敗れた佐藤が積極的に前に出る展開となる。山宮は佐藤の攻撃をカウンターで迎え撃ち、要所で的確にパンチを当て、僅差の判定で転級初戦を白星で飾った。

 山宮は試合後、リング上で「今回は減量がかなり苦しかったんですけど、勝てて良かったです。この階級でチャンピオンになりたいと思います。同世代の坂口征夫が引退するのは寂しいですが、これからも頑張りたいと思います」と、今後もウェルター級での活躍を誓った。

■「PANCRASE 2010 PASSION TOUR」
4月4日(日)東京・ディファ有明

<坂口征夫引退セレモニー>

<メーンイベント ライト級王座次期挑戦者決定戦 5分3R>
○大石幸史(パンクラスism/同級1位)
(3R判定3−0)
●ISAO(坂口道場 一族/同級4位)

<セミファイナル バンタム級戦 5分3R>
○井上 学(U.W.F.スネークピットジャパン/初代バンタム級キング・オブ・パンクラス)
(3R判定3−0)
●曹 竜也(闘心)

<第5試合 ウェルター級戦 5分2R>
●佐藤豪則(Laughter7/同級5位)
(2R判定2−0)
○KEI山宮(GRABAKA/同級6位)

<第4試合 フライ級戦 5分2R>
○廣瀬 勲(ストライプル/同級1位/08年NBTバンタム級優勝)
(2R1分22秒 TKO)※タオル投入
●RYOTA(キングダムエルガイツ)

<第3試合 バンタム級戦 5分2R>
○佐々木亮太(BAD ASS 13/09年NBTバンタム級優勝)
(2R判定3−0)
●清水隼人(アンプラグド国分寺)

<第2試合 フライ級戦 5分2R>
○江泉卓哉(総合格闘技道場武門會/同級4位)
(2R0分29秒 TKO)※レフェリーストップ
●矢島雄一郎(禅道会総本部/チームZST)

<第1試合 無差別級戦 5分2R>※ゲーリーが規定体重オーバーのため
○エリヤ(坂口道場 一族/06年NBT同級優勝)
(1R1分56秒 TKO)※レフェリーストップ
●ジョナサン・ゲーリー(リバーサルジム横浜グランドスラム/チームZST)

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