いよいよ明日（２５日）に迫った総合格闘技イベント「ＤＲＥＡＭ．１２」（大阪市中央区・大阪城ホール）。その前日計量が２４日、大阪市内のホテルで行われた。この計量と会見は一般観覧が可能な公開形式で行われ、約３００人ものファンが会場に詰めかけた。

　また依然、連絡の取れないパウロ・フィリオに代わって、タレック・サフィジーヌが出場することに。計量を前に笹原圭一ＤＲＥＡＭイベントプロデューサー（ＥＰ）は「楽しみにしていた試合だったので、残念。また申し訳なく、思っています。ただフィリオがどうしているのか、心配です」と複雑な表情。

計量はパーキーだけが１キロオーバーで再計量となったが、その他の選手は全員、一発でパスした。試合順も発表となり、ＤＲＥＡＭ初の金網大会はゴングが鳴るのを待つばかりだ。

　囲み取材に応じた笹原ＥＰは依然、連絡の取れないフィリオの安否を気遣った。
　「１０年以上、このような仕事に携わってきて、こんなことは初めて」と首を傾げる。１週間ほど前から連絡が取れなくなったといい、最悪の事態を想定し、数人のリストアップは済ませていた。そして３日前にサフィジーヌ陣営から「ＯＫ」が出て、昨日（２３日）フィリオの欠場を決めた。もちろんユン陣営にも承諾は済ませている。ただ「本当に心配しています」と事件や事故に巻き込まれていないか、心配でたまらないといった様子だった。

　また、ＤＲＥＡＭでは初となるケージ（金網）も少しずつ明らかに。笹原ＥＰは「ケージは六角形で、総面積は世界で一番大きい。普段より広く感じると思う」という。
　さらにケージの網は“マトリックス”という素材が使用されている、とも。「スタッフが２００種類以上の網を調べたんです。そして行きついたのが、このマトリックス。マグロやハマチの養殖などにも使われている素材です。錆びずに、丈夫で、衝撃の吸収にも優れている。お客さんが見やすいように、それとテレビ映えもするように」と説明した。ＤＲＥＡＭ初のケージ大会。目が離せなくなってきた。

　セミファイナルを任された菊野克紀は「期待に応えたいですね。自分がアルバレスに勝てば、ライト級が騒がしくなりますから。勝てば面白くなるとおもいますよ。アルバレスに得はないかもしれませんが（笑）」と明日の試合が待ち遠しそう。アルバレスを横にしても、「思ったより大きくなかったですね。自分の体調は前回より快調です。減量も早めにし出したので」と余裕の表情をみせた。

　格闘家の本能で「向かい合うと『ヤバいかな』とか分かるんです。でも今回は大丈夫ですね」と確信した様子。緊張して寝れない、というのも全くないそうで、体力・気力ともに充実している。どんな闘いを見せてくれるのか。格闘技ファンならずとも、手に汗握る試合が観れることは間違いない。