メイウェザー対マルケス見所、復帰のスピードスターvs.歴戦のメキシカン、賭け率はメイウェザー有利だが

ボクシングライター 原功

無敗でリングを去ったメイウェザーが戦列復帰、3階級制覇のマルケスと激突 【(C)NAOKI FUKUDA】

 5階級制覇を成し遂げ、いったんは無敗のままリングを去ったメイウェザー。3階級制覇の実績を持つ万能型の現役ライト級チャンピオン、マルケス。実力も知名度も十分のスター同士の激突だ。メイウェザー・プロモーション、マルケス・プロモーション双方の協力を仰いでイベントを主宰するゴールデンボーイ・プロモーションが用意したキャッチコピーは「NUMBER ONE,NUMERO UNO」。

 メイウェザーに1500万ドル(約14億円)が最低保障されたスーパーファイト。最強のボクサーを決める重要な戦いを制するのは、はたして――。
 当初、この試合は7月18日にセットされ、両雄はロサンゼルスやニューヨークなどをツアーで回って宣伝に努めたが、6月中旬になってメイウェザーが練習中に肋骨を痛めたため2カ月延期された経緯がある。

 メイウェザーは07年12月のリッキー・ハットン(英)戦以来、この試合が1年9カ月ぶりの実戦となる。39戦全勝(25KO)、S・フェザー級からS・ウェルター級までの5階級制覇を成し遂げた実績と実力からみて、本来ならば圧勝が予想されるところだろうが、賭け率は7対2と出ている。もちろんメイウェザー有利ではあるが、絶対的な数字とはいえない。ブランクや負傷の影響がどう出るか、予断を許さないとみる向きも多いということである。距離やタイミングを自在に操るスピーディーなボクシングに錆がなければメイウェザー有利は不動だが、やはり蓋を開けてみないと分からないという不確定要素はある。ましてや今回はマルケスが相手なのである。

 そのマルケスは昨年3月にマニー・パッキャオ(比)に惜敗後、ホエル・カサマヨル(キューバ/米)、ファン・ディアス(米)を豪快に屠り、堂々の3階級制覇を達成。8月に36歳になったが、勢いを増している感がある。強打とテクニックを併せ持った万能型のスラッガーで、離れても接近しても強さを発揮できるタイプだ。

 ただ、今回はマルケスにとっても不確定要素の多い試合となる。その最たるものが144ポンド(約65.3キロ)の契約体重で行われるという点だ。マルケスの試合で過去最重量だったのが1年前のカサマヨル戦の135ポンド(約61.2キロ=ライト級リミット)ということを考えれば、約4キロの増量は大きな不安材料といえよう。若干の減量を強いられるメイウェザーよりもハンディは大きいと見なければなるまい。

 最大の注目はメイウェザーのスピードにマルケスがついていけるのかどうか、どう対処するのか、といった点であろう。仮にメイウェザーが以前の動きをキープしていたとするならば、体格面でも劣るマルケスは苦しい戦いを強いられるはずだ。メイウェザーがスピードと多彩なブローで攻め立てるという、一方的な展開になる可能性も捨てきれない。
 マルケスとすれば、5冠王が自己チェックに時間をかけている間に大きな仕掛けをして主導権を握りたい。ボディ打ちも効果的に使いたいところだ。

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怒涛のビッグマッチ タイムリーオンエア!
無敗の元最強王者メイウェザーに3階級制覇王者マルケスが挑む!

191ch 9月21日(月)よる8:00
191ch(再)9月24日(木)深夜1:50、193ch 9月26日(土)深夜0:00
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