山本優弥「対戦したい」、恩返しの大みそか魔裟斗戦へ=K-1MAX一夜明け
佐藤vs.城戸、衝撃の“ローパンチ”めぐり早くも舌戦
城戸(右)の衝撃新技ローパンチに対し、「ヒザを入れればいいんじゃないの?」と佐藤 【スポーツナビ】
世界レベルの強豪ユーリー・メスを延長判定2−1で振り切り、自身が公言する「5パーセントの優勝確率」を現実のものに一歩近づけた佐藤。昨夜の激闘を振り返り、「メスに勝てたのもそうですし、延長で初めて勝てたことで、大きな自信になりましたね」と安堵の表情を浮かべた。
ドラゴを相手にした4月開幕戦は、対照的な延長ラウンドでのガス欠。4月と7月の結果を受け、「去年の魔裟斗戦のあと、練習量で追い込めていなかった。やっぱり僕は量より質の人間ではなく、量で追い込まなくちゃダメと痛感しました」と、1つの明確な結論に達したようだ。
奇跡の大逆転優勝へ、10月最初の関門は同じ日本人の城戸。この“金色のヒットマン”も2月の不調から脱出し、4月、7月と連勝で勢いを取り戻している。
しかも、昨夜のリーロイ・ケスナー戦では同業の格闘家、専門家、ファンのド肝を抜く『ローパンチ』でダウンを奪取。佐藤が「小比類巻選手の“ドラゴンキック”(組んだ状態でのカカト落とし)と同じくらいの衝撃」と言えば、谷川プロデューサーも「驚いた。ぜひ流行らせてください」と大絶賛の、キック界に革命をもたらすかもしれない新技を投下しての大勝利だった。
「佐藤さんに勝てば、自分がナンバー2。魔裟斗さんも引退するから、オレがナンバー1。これはオイシイですよね。残り3カ月で、対策とかしっかりやっていきたい」と、城戸は不敵に笑う。
このローパンチに「自分は生涯、ローで効かされたことがない。食らってみたいですね」と佐藤が余裕たっぷりに言えば、城戸は「食らいたいって今言っているんで、後でやってやろうかな」とニヤリ。
また、「城戸くんを叩き潰して、そのショックで金髪から“黒髪のヒットマン”にしてやりますよ」と言う佐藤の優勝確率5パーセント宣言に対し、「それより下ではダメだから自分は6パーセントかな? いや、最近はツイてるんでプラス35パーセントくらいかな」と城戸も負けていない。
早くも気合十分に闘志をみなぎらせる佐藤と城戸。日本人サバイバル戦を生き残り、優勝へのわずかなチャンスをつかむのは無限スナイパーか、金色のヒットマンか。
谷川EP、高視聴率ゲットでホクホクも「KIDは非常に心配」
視聴率に関しては笑顔の谷川EPだったが、KIDのことになると…… 【スポーツナビ】
これとは対照的に表情を曇らせたのはKIDの話題となったとき。まさかの80秒KO負けという結果に「非常に心配です」。谷川プロデューサーの見解では、この不調の原因は“野性味”が薄れてしまっていること。
「試合前の雰囲気も以前とは違っている。ムエタイなどの技術を覚えるのも大事だけど、KID君のような選手はそれでおかしくなってしまうことがありますから。村浜戦(05年)はパンチとかムチャクチャだったけど、逆にあの時の方が凄かった。サップも何も知らないでホーストに勝ったのに、キックボクシングを覚えて普通のファイターになってしまいましたから」と語った。
その一方では「KID選手がいつ復活するのか、それもドラマになると思う」とドン底からの復活に期待をかけ、昨晩の試合後にもKID本人から「すぐにでも試合したい。絶対に取り戻すから試合を組んでほしい」と直訴されたことを明かした谷川プロデューサー。しかし、「焦っているなと思うし、いろいろ試合に出したいとは思いますが、正直怖い面もある」と、KIDの次戦に関して慎重姿勢に終始した。
10月26日(月)神奈川・横浜アリーナ 開場16:30 開始18:00
<決勝戦>
準決勝(1)の勝者
準決勝(2)の勝者
<準決勝(1)>
山本優弥(日本/青春塾)
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス)
<準決勝(2)>
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ)
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
<リザーブファイト>
佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)
城戸康裕(日本/谷山ジム)