竹下佳江インタビュー 最後の五輪を目指して

葛藤から見出した事

――心が休まらない?

 休めたい時もありますけど、難しいですよね。
 戦っている以上、いろんなところに目がいっちゃうし、自分自身もやらなきゃいけないし。チームのみんなもいい状態にもっていかないといけないし。
 自分だけで突っ走れたら、それはそれでいいのかもしれないけど、それだけじゃダメなのかなって思う部分もあるし。日々葛藤の中でやっています。

――本当に今年は悩んでいたように見えましたが、いかがですか?

 毎年いろんなことがあるし、今年も今年でいろんな事考えているし。自分が前を見すえて、先頭をきっていかないといけない中で、どうみんなを生かしながら、またチームとしていい状態に持っていけるかっていうところを考えながらやっていました。
でも悩んで答えを出せずにもやもやしている時っていうのは、それもプレーに影響してくると思う。いい意味での悩みをもってやらないといけないとは思っています。

――今年1番大変な部分はどこですか?

 去年とはメンバーも変わりました。復帰した選手やベテランが入って、すごく層が厚いです。メンバーには、ここ(全日本)にいる事によって、今までのバレー感とは違うなど、いろんな悩みがあると思うんです。大変ですが、それを上手く解消しながらやらないといけない部分もあると思う。

 (個人的には)全日本のチームのメンバーとして戦わないといけない部分を、どう皆に伝えていくのかとか。やっぱりみんなキャリアがある分、いろんな経験が積み重なってきています。それもまたチームにプラスになる事もあるので、それをどういうふうに伝えてもらえばいいんだろうとか考えます。
 いろんなところで解決すべきことは起こりますけど、それはコートの中で、皆が勝ちたいとか、「活躍してやるんだ」って気持ちが一つになった時に、自然とチームがまとまりを持つんだと思います。
 考えるよりも、コートでやるのが1番なのかなっていうのは思いますね。

――それは、最近思うようになった?

 みんな、遠慮やいろんな葛藤の中でやっているので、うまく一つになりきれない部分はあります。1日で180度変われというのは絶対無理なことですが、ちょっとずつ、ちょっとずつ何かが分かってきているんじゃないかなと思っています。

ワールドカップへ――

――W杯への抱負をいただけますか?

 自分自身は最高なパフォーマンスをすることと、チームプレーでとにかく団結して、頑張りたいです。また、とにかく北京への切符を取って、五輪でいい戦いができる準備をしたいなと思います。

――2回目のW杯出場ですが、大会への思いは?

 4年前とは立場も役割もまったく違う状況になっています。とにかく自分の責任において、しっかりやっていきたいなとは思っています。
 チーム自体も目指さないといけないものが強くあると思いますが、個人的には最後に目指す五輪になると思うので、死に物狂いで頑張りたいなと思います。

<了>

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