フィギュアスケート、スケートアメリカ見どころ

青嶋ひろの

ペア、アイスダンスも注目

ペアでは世界チャンピオンのアリョーナ・サブチェンコ&ロビン・ショルコビーが登場 【Getty Images Sport】

 ペアは初戦から世界チャンピオンのアリョーナ・サブチェンコ&ロビン・ショルコビー(ドイツ)の登場が楽しみ。彼らを追いかけるのは、アメリカのベテラン、井上怜奈&ジョン・ボールドウィンと、アメリカの新人キオーナ・マクラフリン&ロックニ・ブルーベーカー 、そしてヨーロッパ選手権2位のマリア・ムホルトワ&マキシム・トランコフ(ロシア)。
 中でも見逃したくないのは、昨年デビューシーズンにいきなりファイナルに進出し、全米選手権をも制したマクラフリン&ブルーベイカー。昨シーズンは全米チャンピオンにもかかわらず、女性マクラフリンの年齢が規定に足りずに世界選手権に出られず、男性ブルーベイカーの年齢がオーバーしているため世界ジュニアにも出られなかったというふたりだ。久しぶりの国際舞台、ファンも、本人たちも待ちに待った演技となるだろう。

 アイスダンスの軸となるのは、やはり現世界チャンピオンのイザベル・デロベル&オリビエ・シェーンフェルダー(フランス)、そしてトリノ銀メダリストのタニス・ベルビン&ベンジャミン・アゴスト(米国)。2組が頭ひとつ抜けているが、彼らに迫る勢いがあるのが、イギリスの姉弟カップル、シネード・ケア&ジョン・ケアといったところ。
 ジャンプの成否がないアイスダンスは、バンクーバー五輪に向けた趨勢(すうせい)が早々に固まってしまうため、プレ五輪である今年はシングルやペア以上に大きな意味を持つ。この年に、チーム結成以来師事してきたコーチの元を離れ、新コーチのもとでの再出発、「ニュースタイルを見せたい」と意欲を見せるベルビン&アゴスト組には特に注目をしたい。

<了>

3/3ページ

著者プロフィール

静岡県浜松市出身、フリーライター。02年よりフィギュアスケートを取材。昨シーズンは『フィギュアスケート 2011─2012シーズン オフィシャルガイドブック』(朝日新聞出版)、『日本女子フィギュアスケートファンブック2012』(扶桑社)、『日本男子フィギュアスケートファンブックCutting Edge2012』(スキージャーナル)などに執筆。著書に『バンクーバー五輪フィギュアスケート男子日本代表リポート 最強男子。』(朝日新聞出版)、『浅田真央物語』(角川書店)などがある

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント