[ロングインタビュー]佐藤嘉洋=ファイト&ライフ発
[ファイト&ライフ]格闘技ライフ提案マガジン10月21日(火)発売!!『アイアンマン』11月号増刊 定価880円 【ファイト&ライフ】
取材・文_長谷川亮
撮影_寺沢有雅、長尾迪
(本文抜粋)
――大会から4日目ですが(取材は10月5日のイベント後に行なわれた)、傷も無くきれいな顔をしていますね。
佐藤 一昨日までちょっと目は腫れていたんですけど、相変わらず丈夫な体ですね。ダメージは特になくて、スネも別に今からサンドバッグを蹴れますし、鼓膜は破れてますけど、鼓膜なんてほっときゃ治りますから。
――鼓膜はどの時点で?
佐藤 1R目で破れちゃって、平衡感覚がなくなりました。
――魔裟斗戦、順を追って振り返りをお願いしたいのですが、まず試合前の心境はいかがでしたか。
佐藤 ものすごい落ち着いてましたね。逆に周りが油断するなよとか、もっと気を引き締めろ、っていうぐらいリラックスしていて。
――逆に魔裟斗選手の方が、カリカリしているような印象を受けました。
佐藤 そうですね。でも、向こうはそういう感じで高めてくタイプなんじゃないですか。僕は違うんで。今回はいつもの試合と変わらない感じで落ち着いていたし、そこらへんはほんと強くなったなって、自分で思います。
――そういう精神的強さを掴みえたのはどうしてだと?
佐藤 今まで負けてきたことが全部活かされてるんだと思います。
――では、K-1に来てから3年間の苦闘が活かされていると。
佐藤 よくも悪くも周りの影響は大きいじゃないですか。それで、この環境の中でどう生きていくのがいいかを考えて、そうしたら図太く生きるしかないって結論に達したんです。勝てばガーって上がるし、負ければクソみたいな扱いをされますから。でも、それで迷っちゃうとマイナスなんです。それでも自分のやってきた練習とか、自分の先生を信じて、たとえ1RでKO負けしたとしても、自分が練習の中で試合の当日まで自分の力が上がったと思うなら、それで間違っていないんですよ。でも、1RKO負けしたら、周りが弱いだの練習を変えろだの、そういう意見が出るじゃないですか。そんなのに絶対振り回されちゃいけないなって。
――結果でものを言われるのがプロの世界ですが、選手個人はそこへ至る過程の道を疑うべきではないと。
佐藤 別に結果論だし、どの練習が正しいかなんてないんですよ。魔裟斗選手みたいにダッシュしてやるのも正解だし、自分みたいに地味な練習をコツコツやるのも正解だし。要は、自分がそれを信じれるかどうか。最後に結果を出した奴が正しいし、自分がそれを信じているなら何でもいいです。ひょっとしたらミットを打つのも間違いなのかもしれないし。だから、もう俺の人生だし俺に勝手に生きさせろ、みたいな感じです(笑)。
(以下、Fight&Life vol.09に続く)
[ファイト&ライフ]格闘技ライフ提案マガジン
10月21日(火)発売!!
『アイアンマン』11月号増刊 定価880円
(株)フィットネススポーツ発行
TEL 03-5653-1322
<コンテンツ>
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