「今回は必死だった」王座奪還の魔裟斗が喜びの会見=K−1 MAX
MAX王座を奪還した魔裟斗が一夜明け会見 【スポーツナビ】
「こんなに顔を腫らすのは久しぶり。足も腰も顔も痛い」。昨夜の激闘を物語るようにサングラスをかけて登場した魔裟斗。「とにか今回は必死だった。試合の内容は覚えてない」。この日の会見で魔裟斗の口からは何度も「必死だった」という言葉を出た。「今回は賭けるものが違うので近くで見てほしかった」と、いつもは遠くで観戦している妻の矢沢心さんをリングサイドに呼び寄せ、目の前で堂々とベルトを巻いて見せた。
去年のオレだったら心が折れていた
2Rの佐藤のパンチでダウンした魔裟斗。ここから驚異の反撃に 【t.SAKUMA】
「本当に激しい試合だった。佐藤選手もキシェンコ選手も強かったし、一発一発が痛かった。あれで、よく気持ちが折れなかったなと自分でも思います。去年のオレだったら心が折れていた。あの4人の中で勝ちたい気持ちが一番強かった」と昨夜の戦いを振り返った。
「今年は意気込みが違った。絶対勝つと思っていた。それがファイトスタイルに出た」と語るように、今年の魔裟斗は下がることなく真正面から打ち合いに臨んだ。佐藤戦では3Rにパンチでダウンを奪われる苦しい展開となったが、そこから驚異の反撃。「ヤバいと思ったけど、オレが疲れたら相手は動けないと思うから、とことん攻めよう」と絶対の自信を持つスタミナを武器に怒とうのラッシュを仕掛け延長ラウンドを制した。
試合前には激しい舌戦を繰り広げた佐藤だったが「試合前は大嫌いだったけど終われば何もない(笑)」とわだかまりはなし。「まさかパンチで倒されると思わなかった。気持ちが強くていい選手だった」と佐藤をライバルとして認めた。
「今は何も考えられない」と今後は白紙
【スポーツナビ】
魔裟斗の戦いぶりに谷川貞治K−1イベントプロデュサーは「魂の強さを見せてもらった。魔裟斗くんに出会えてよかった」と感動。「K−1と言えばアンディ・フグだったけど、いまはフグを超えてK−1イコール魔裟斗になったのでは」と絶賛した。
気になる今後については「今は何も考えられない。疲れ切って冷静な判断ができないと思う」と白紙を強調。試合後には「もうやりたくない」と燃え尽きたような発言もあったが「顔の腫れが引くまで休もうかな。でも、あまり長く休んでもヒマなんで(笑)」と早くも再始動に意欲を示した。
王座奪取の上松「60キロの魔裟斗になる」
世界王者となった上松だが「このベルトの価値をどれだけ高められるは自分にかかっている。ほかにも世界チャンピオンは何人かいるので、ベルトを巻くのに相応しくなるにはその人たちを倒してから」と気を引き締める。
谷川貞治イベントプロデューサーは「60キロの魔裟斗になってもらいたい」と最大級の評価。会見に出席していた魔裟斗からの「60キロが成功するかどうかは上松選手にかかっていると思うのでがんばってもらいたい」の叱咤に「魔裟斗選手のようになって、それ以上のものを勝ち取りたい」と力強く宣言した。
谷川プロデュサーがMAXの海外進出に意欲
K-1 MAXの海外進出に意欲を示した谷川EP(左)。魔裟斗が熱望するラスベガス大会開催も 【スポーツナビ】
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