王座防衛の田中 10.13両国永田でベルトかける!=ZERO1-MAX

佐々木亜希

佐藤と退け王座防衛に成功した田中は永田戦にベルトを賭けることをファンに宣言 【スポーツナビ】

 ZERO1−MAX後楽園大会『ZERO1 Spirits ’08』が23日、後楽園ホールで行われ、メーンイベントに田中将斗が登場。世界ヘビー級選手権で若虎・佐藤耕平をスライディングDで下し「次は永田や!」と、10.13新日本プロレス両国大会で決定している、永田裕志戦に向けてほえた。

俺はミスターワールドヘビーウェイトチャンピオンや

【スポーツナビ】

 序盤、南側通路でのラリアットから机ダイブで勢いをつかんだ田中。耕平のバックドロップからジャーマンスープレックスを立て続けにくらうも、弾丸エルボー連打からスライディングDを裏・表と2連発。ドラゴンスープレックスをカウント2.9で返すと、さらにもう一発スライディングD。世界ヘビー級のベルト防衛に成功した。
 ベルトを手に田中は「次は永田や!」と咆哮。さらに「俺は自分を追い込む意味でも、このベルトを賭けて永田とやりたいと思う。このベルトは絶対に流出させへん。ベルトを両国での試合後に巻くのは俺や!」と、永田戦をタイトルマッチとした上で、あくまでも勝つのは自分だとファンに宣言した。

「あいつがミスターIWGPなら、俺はミスターワールドヘビーウェイトチャンピオンや。あいつの実力も、復帰明けから見てきて今が最高潮やと思うし、あいつの舌も絶好調やし。今やるしかないんちゃう。ミスターIWGPって称号を持った人間が、俺の防衛ロードのひとつとして刻まれるだけやから」

 田中と永田は9.5新日本後楽園大会で対峙。6人タッグで勝利後も、田中は試合後熱く永田とやりあうあまり、スリーパーで失神させられるという失態を示してしまう。「真正面からやられて、落とされたのは現実」。だからこそ田中は「このベルトは俺自身」とまで語るベルトをかけ、自分を追い込んでいく構えだ。

大仁田「一番可能性を秘めているのはゼロワン」

札幌大会で大谷とタッグを組む大仁田が登場。マイクアピールで会場を沸かす 【スポーツナビ】

 セミファイナルでは『火祭り』で久々の再会を果たした大谷晋二郎&望月成晃のベテラン組が、若手として成長著しい澤宗紀&関本大介組と対戦。突進する関本にカウンターのニールキックを放った大谷が、観客の「もう一丁」コールに応えて顔面ウォッシュを披露する。関本は倍返しで強烈なラリアットを放ち、大谷を大の字にさせるが、最後は望月が澤に逆閃光魔術。大谷がアシストし、澤をコーナーに貼り付けたところへ一角蹴り、最後はツイスター2とたたみかけて勝利した。

 試合後は大谷の「北海道でタッグを組む、頼もしい男が来場しております」という呼びかけに応える形で大仁田厚が予告どおり来場。「オイ、オイ、オイ、オイ、オイ! ゼロワンは熱い血潮と可能性を秘めてる。微力ながら大仁田厚、協力させてもらいに来た!」と水を振りまいて派手にあいさつすると、すぐにリングを降りて観客を驚かせる。大谷は「さすが、おいしいところだけ持って帰る大仁田厚。これからもマイクアピール面では見習いたいと思います」と返しつつ、予告どおり来場した誠意に礼を述べた。

 追いかける報道陣に対し、大仁田は「メジャーと言われる新日本とか、いろんなところからオファーはもらったけれど、一番可能性を秘めているのはゼロワンじゃないかと思ったんでね。ここからプロレス復興の突破口が開ければ、一番いいんじゃないかな」と、ゼロワンのリングを選んだ理由を説明。北海道シリーズでタッグを組む大谷と固い握手をかわし、熱いファイトを誓い合った。

コリノ、感動の引退セレモニーが…

ZERO1で大活躍したコリノが感動の引退セレモニー 【スポーツナビ】

 第3試合終了後、スティーブ・コリノの引退式が行われ、策略男爵が日本のファンにレスラー最後のあいさつをした。コリノはZERO1−MAXの前身であるZERO−ONEから参戦、故・橋本真也さんと世界一戦った外国人選手として記録も残されている。
 ZERO1−MAX代表の大谷晋二郎、Chick fight SUNのリングでは飽くなき嫌がらせを繰り返し続けた相手である前村さきから花束が贈呈された後、コリノは観客とともに「コリノ、イチバ〜ン!」と天を指差して絶叫した。
 コリノの引退という、ひとつの時代の終焉にしんみりムードが流れる後楽園。暖かい拍手がコリノに送られたが、第5試合では、新たな姿で登場したコリノにブーイングが送られることとなる。

日高、“悪徳レフェリー”コリノに激怒

悪徳レフェリーと化したコリノ(左) 【佐々木亜希】

 第5試合に、WWE・ECWで活躍したリトル・グイドーことグイドー・マリタートが参戦。レフェリーシャツに着替えたスティーブ・コリノと組み、ゼロワンジュニア王者の日高郁人を高速カウントで沈めてしまった。

 日高にエルボーを打ち込んだグイドーは「エクストリーム、ウォー!」と叫んで場外へ。イスを次々とリングに投げ入れていく。日高がイス攻撃を放つも、グイドーはかわしてコリノへの誤爆を誘う。ならばと2段目ロープをステップにグイドーへ飛び掛った日高だったが、グイドーに空中で捕獲され、脇固め。エスケープで逃れると、今度は場外客席に放り投げられた上、ビールの入ったコップで一撃されてしまう。
 巻き返しをはかる日高はグイドーをイス上にたたきつけ、倒れこんだところにドロップキック。さらにコーナーへグイドーを押し込んで机で串刺し。イスを手に殴りかかるグイドーを野良犬ハイキックで蹴り飛ばし、イグチボムでフォールを狙った日高だったが、レフェリーのコリノは超スローカウント。さらに日高の足を蹴って机に激突させ、グイドーのキッス・オブ・デスをアシスト。カバーの体勢に入ると、先ほどとは打って変わって超高速でカウントを3つ叩き、グイドーの勝利を告げた。

 かつてのMr.フレッドを思わせる悪徳レフェリーと化したコリノは「ヘイ、ヒダカ! バーカ! ニホン、バーカ! コリノ、イチバ〜ン!!」とマイク。さらにグイドーと組んでゼロワンマット制圧を宣言。グイドーは今試合の勝利をタテに、日高の保持するジュニア王者挑戦を要求する。

 ガイジン2人の策略に、まんまとはめられてしまった日高の怒りはおさまらない。タイトルマッチへの挑戦アピールを聞かされると、怒りながら「おう、やってやるよ。思うツボだよ。あのベルトのいい肥やしにしてやる。コリノもグイドーも、蹴りまくって飛行機に乗れないくらいにしてやるから、覚悟しとけ!」と受けて立った。日高は8月大会で新日本の田口隆祐を退け、今後は強豪外国人との選手権を熱望。コリノの介入という思わぬ形で、その望みが実現することとなってしまった。

サスケ、やっぱり騙される

またもや藤田に騙されてしまったサスケ 【スポーツナビ】

 第4試合では、緑AWAベルトの返還を求めるKAMIKAZEが、現在のベルト保持者である藤田ミノルの指名でザ・グレート・サスケと対決。藤田の指定で「びっくりカメラルール」により試合が行われた。
 びっくりカメラルールとは、KAMIKAZE・サスケの両名に、主審の藤田ミノル・副審の菅原拓也が「びっくりするもの」を提示。結果、びっくり顔を作ったほうが負けという、平常心の強さと自己管理能力が試されるもの。控室で携帯をバキ折りされ、水没する映像を見せられたKAMIKAZEが露骨にびっくりしてしまい、判定負けとなった。
 試合後、敗北と携帯水没のショックで呆然とするKAMIKAZEに「そんなに落ち込むなよ」と思わず声をかけてしまうサスケ。藤田は勝利したサスケをねぎらうと見せかけ、サスケだまし一閃。怒りのKAMIKAZEとサスケが緊急タッグを結成し、いたずら義兄弟征伐にかかる。

 しかし、藤田からブラックボックスを奪おうとしたKAMIKAZEの攻撃がサスケに誤爆。サスケが失神している間に菅原がパウダー攻撃を放って勝利を決めてしまう。藤田は「KAMIKAZE、さんざんだったな。おまえが、一回人にあげたものを返せとか理不尽なこと言うからだ」と開き直りつつ「安心しろ、水没させた携帯はドコモショップでもらったサンプル品だ」と、救いの言葉を投げてリングを降りた。
 義兄弟タッグの暴走に憤まんやるかたないKAMIKAZEと、あいかわらず騙され続けるサスケ。緑ベルトというアイテムが加わったことで四者の心理戦は、さらに過酷となっていきそうだ。

ZERO1-MAX「ZERO1 Spirits’08」

9月23日(火・祝) 東京・後楽園ホール

<第7試合 世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]○田中将斗
(15分49秒 スライディングD→片エビ固め)
[挑戦者]●佐藤耕平
※第39代王者が5度目の防衛に成功。

<第6試合 『Affection for ZERO1』 30分1本勝負>
大谷晋二郎、○望月成晃
(15分13秒 ツイスター2→エビ固め)
●澤 宗紀、関本大介

<第5試合 スティーブ・コリノメモリアル〜エクストリームシングルマッチ 30分1本勝負>
○グイドー・マリタート
(16分34秒 キッス・オブ・デス→片エビ固め)
●日高郁人

<第4試合・再試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
菅原拓也、○藤田ミノル
(7分12秒 エビ固め)
●KAMIKAZE、ザ・グレート・サスケ

<第4試合 緑AWA選手権試合※びっくりカメラルール 30分1本勝負>
[王者]○ザ・グレート・サスケ
(判定2−0)
[挑戦者]●KAMIKAZE
※王者藤田ミノルの代理人サスケの勝利。藤田が防衛に成功

<第3試合 WDBタッグ選手権 30分1本勝負>
[王者組]Hikaru、○浪口 修
(15分1秒 前村のウラカンラナを返してエビ固め)
[挑戦者組]●石川雄規、前村さき
※第4代王者組が初防衛に成功

<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○高岩竜一
(9分19秒 逆エビ固め)
●小幡優作(XWF)

<第1試合 『ZERO1vs.バトラーツ』 30分1本勝負>
矢野啓太、○吉川祐太
(7分13秒 スリーパーホールド)
●斉藤 謙、植田使徒
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