大気汚染などが懸念される北京五輪マラソンのテスト大会が20日、天安門広場をスタート地点に行われた。この日の北京は、朝7時半のスタート直後から、冷たい雨が降り始め、かなり肌寒い天気。8月の北京とは正反対の気候での開催となった。日本の出場選手では、女子は去年の世界選手権3位の土佐礼子(三井住友海上)、男子は尾方剛、佐藤敦之(ともに中国電力)が出場した。同じく出場が決まっている大崎悟史(NTT西日本)はレースには出場せず、視察のみを行った。コースは本番とまったく同じ。北京市中心部の天安門広場をスタートし、世界遺産に指定されている天壇公園を経由したのち、市西部を北上して、北京大学、清華大学を通過。最後は東に向かってメーンスタジアム国家体育場(愛称「鳥の巣」)にゴールするというもの。北京五輪のマラソンは、世界記録保持者のハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)が大気汚染と高温多湿を理由に出場回避を表明するなど、レース環境が懸念されている。また路面の硬さなども指摘されており、今回の重要な視察ポイントの一つとなった。雨天により、気温がかなり下がったため、暑さ対策や給水などについては、十分な「下見」ができなかった日本だが、実際のコースを自ら走った選手たちは、どんな印象を持ったのだろうか。日本選手・関係者の声を集めた。