Bリーグの魅力に溢れたバスケの祭典 初のオールスターは未来を作る一戦に
アイデアが取り入れられた初のオールスター
新リーグらしいイベントとなったBリーグ初のオールスターゲーム 【加藤よしお】
選手も口々に「たくさんのお客さんの前でプレーできたことがうれしかった」(田臥勇太/栃木ブレックス)、「これだけ多くの皆さんの前でバスケットができて楽しかった」(田口成浩/秋田ノーザンハピネッツ)と喜ぶ盛況で、来場者は9567名。NBL、bjリーグでもオールスター戦は行われていたが、「いろいろなオールスターゲームを経験してきたけれど、これだけ華やかな演出をしてもらったのは初めて」(五十嵐圭/新潟アルビレックスBB)と選手も喜ぶ、新リーグらしいイベントだった。
Bリーグは16年秋の発足前からルール、演出などでさまざまな新しいアイデアが取り入れている。初のオールスターとなった今回は、まずチーム分けにドラフト制度が導入された。昨年12月5日に行われたドラフト会議ではトーマス・ウィスマン(B.BLACK/アルバルク東京)、伊藤拓摩(B.WHITE/栃木)の両ヘッドコーチとファン投票で選出された選手が同席し、ネット中継も行われた中で指名と抽選が行われた。
通常のオールスター戦は地区、前年の順位などで所属チームが振り分けられるが、今回はシーホース三河の比江島慎(B.BLACK)と金丸晃輔(B.WHITE)など、同チームの選手が敵味方に分かれる場合もあるチーム編成だった。またベンチにはタレントのマギーさん(B.BLACK)、安田美沙子さん(B.WHITE)がそれぞれ女子マネージャーとして入り、盛り上がりに花を添えた。
注目を集めたスリーポイントコンテスト
スリーポイントコンテストで金丸と白熱の好勝負を演じた田口(写真) 【加藤よしお】
14日の予選で1位・田口(21点)に次ぐ18点を挙げていた金丸が、8本連続成功も含む24点という驚異的な結果を残し、合計ポイントを「42」まで伸ばす。最後の一投は場内をあおってからマネーボールを決める余裕で、16年のNBLオールスターでスリーポイントコンテスト王者に輝いた貫録を見せた。
「『ウソだろ』と思いました」という田口だが、彼も15年と16年のbjリーグオールスターでスリーポイントコンテストを連覇している勝負強さの持ち主。3本連続失敗などで一旦リズムを崩したものの建て直し、ラスト10投のうち9本を成功する猛チャージで22点を決めた。田口は予選との合計点を「43」まで伸ばして金丸を1ポイント差で上回り、Bリーグ初のスリーポイントコンテスト王者に輝いた。さて、賞金の10万円は……。
「オールスターの前にチームメートにコンテストの練習を手伝ってもらって、秋田の有名な盛という(中華料理店で)レバニラをごちそうすると約束していた。約束通りみんなにごちそうしたいと思います」(田口)