オーナーは46歳の現役選手!? B1東地区 レバンガ北海道編

『hangtime』編集部

日本バスケ界のレジェンド折茂武彦は、現役選手ながらクラブのオーナーも務めている 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】

 9月22日に開幕を迎える男子プロバスケットボールの新リーグ「Bリーグ」。B1に所属する18クラブをカウントダウン方式で紹介していく。第1回はB1東地区のレバンガ北海道だ。

日本バスケ界の“レジェンド”は社長で選手

 北海道代表としてB1リーグに参戦するのはレバンガ北海道。その運営法人は「株式会社 北海道バスケットボールクラブ」であり、オーナーを務めるのは折茂武彦。彼は日本バスケットボール界のレジェンドであり、スーパーシューターとしてその名をはせている現役選手だ。

 1970年生まれの折茂は93年にトヨタ自動車でデビュー。46歳でBリーグの開幕を迎える。サッカーでは49歳の三浦知良(横浜FC)がJリーグの最年長得点記録者として君臨しているが、バスケットボール界には折茂がいる。2013年3月には、NBLの前身のスーパーリーグを含めたレギュラーシーズンの通算で、リーグ史上初の8000得点を達成。15−16シーズンを終えて、前人未到の8773得点を記録している。

 BリーグではNBL時代の記録がリセットされるが、折茂の初得点はそのままB1リーグの最年長得点記録となり、長くその名が残っていくはずだ。それは開幕戦で達成されるかもしれないのでお見逃しなく。できれば彼の代名詞である“華麗な3ポイントシュート”で決めてもらいたいものだ。コートの上だけでなく、クラブ代表として営業活動やメディアへの露出など、バッシュとビジネスシューズを履きつぶしながら多忙な日々を送っている彼が、1年を通して活躍する姿を期待したい。

チームをけん引する道産子ポイントガード

 昨シーズン、チームを引っ張ったのはポイントガードの多嶋朝飛。北海道生まれの道産子は、中学を卒業すると高校バスケ強豪校のひとつ、北陸高校へ進学。そこで出会った篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)とのコンビで全国制覇を果たした。その後、東海大学に進学し、関東大学リーグで優秀選手賞を受賞するなど活躍を続け、生まれ故郷に戻ってきた。

 彼のポジションはポイントガード。周りの選手をうまく動かしながらゲームメークする、いわばチームのコンダクターである。素早い身のこなしでパスを回し、シュートチャンスを演出するだけでなく、自分へのディフェンスが甘くなったと見るや、ロングシュートやドライブインで積極的に得点を狙うことも忘れない。ちなみにポイントガードとは、「攻撃のリズムを作る(=ポイント切り替え)」役目と「得点(=ポイント)を挙げる」両方の役目がある。攻撃の起点となるポイントガードのプレーに注目すると、バスケの楽しさが広がるのでぜひ注視してほしい。

 なお、多嶋についてはこんなコメントを耳にしたことがある。高校時代のチームメートの母親によると「とっても素直で良い子なの」とのこと。色白でイケメンの彼は性格も良いらしい。

 もう1人、伸び盛りの道産子プレーヤーを紹介しよう。西川貴之は196センチの長身でスピードがあり、高いジャンプ力を誇る選手だ。ファーストブレーク(速攻)では先頭を走り、豪快なダンクシュートをさく裂させる。高校時代(東海大四高/現・東海大付札幌)も北海道で過ごした西川は、地元・北海道のファンに優勝報告をしたいと熱望しているに違いない。

 この2人が躍動すれば、昨シーズン以上の激戦が予想される東地区で上位進出の可能性がぐっと高まるはずだ。あとはファンの後押しがほしい。

 Bリーグのシーズンは秋から冬をまたいで5月まで。アリーナスポーツのバスケットボールは北海道のスポーツファンにはうってつけではないだろうか。試合の熱気はもちろんのこと、さまざまなエンターテインメントやグルメがあって、想像以上に楽しい時間と空間を体験できること請け合いだ。レバンガ北海道のチーム名「レバンガ」とは、“がんばれ”を逆さにしたもの。とても素直かつ切実な願いが込められたレバンガ北海道を応援しに行こう!

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(グラフィックデザイン:相河俊介)

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B.LEAGUEを中心に、AKATSUKI FIVE(日本代表)やストリートボールまで、日本のバスケットボールの魅力を、わかりやすい記事とデザイン性の高い誌面でお届けする、新しいバスケットボール専門誌。Issueごとに独自の視点で特集を組み、興味深い企画で構成。

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