松田丈志「これで競泳大国と言える」 4×200mリレー銅メダル後コメント
悲願のメダル獲得。左から松田、小堀、江原、萩野 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
日本は第一泳者の萩野公介(東洋大)で2位につけると、2番手の江原騎士(自衛隊)、3番手の小堀勇気(ミズノ)も2位をキープ。最後は32歳のベテラン・松田丈志(セガサミー)が粘りを見せ、見事3位に入った。
以下、松田、小堀、江原のコメント。
松田「思い出に残るレース」
(どういうレースプランを選択した?)イギリスのジェームズ・ガイが見えていたので、僕的には結果はどうであれ、消極的なレースはしたくないなという思いで最終的に飛び込みました。前半からいくぞという気持ちでいきました。(予選の疲れは感じていた?)ちょっとありましたね。思いのほか接戦で予選は来たので。僕は結構予選から頑張って。その代わり小堀と(江原)騎士には「俺、頑張ったんだからお前ら決勝で上げろよ」と言いました。
(日本水泳界にとってフリーリレーでメダルを取った意味をどう感じている?)自由形だから、バタフライだから、平泳ぎだからというのは本当はないと思うんです。ただ唯一自由形でだけ、この強い日本の競泳ですけれど、自由形のメダルが男子は特に取れていなかった。これで競泳大国と言えるんじゃないかと思う。前3人は東京(五輪)というのがきっと視野にあると思うので、次の東京では金(メダル)を目指してほしいと思います。
すべての情熱を注ぎ込み、背中で若い選手たちを引っ張った第4泳者の松田 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
(厳しいことはどんなときに?)騎士は初出場ですし、当然出場するだけでもうれしい気持ちがあったと思うんです。4人でメダルを狙うと言った以上、苦しい練習から逃げたくなる気持ちもあったと思うんですけれど、そういうときに彼が踏ん張ってくれたおかげでこの結果になったと思います。
(手ぶらで帰らなくてすみましたね?)そうですね。あいつら、言ってくれるのかなと思ったら結局言ってくれていない(笑)。(今までのメダルとは違う?)時間をかけて4人で作ってきたという意味で、1人じゃなくてみんなで(メダルを)取ったという気持ちはあるので、すごく思い出になるレースになりました。(満足度としては?)僕がもう1秒くらい早く泳げていれば銀メダルもあったので、そういう意味では悔しい思いもあります。おそらく五輪で最後のレースだと思うんですけど、最後まで100パーセント満足のいく泳ぎはさせてもらえなかったっていう。それが水泳なのかなと思いました。
(松田選手としては、今日のこのレースで真剣勝負としては最後という考えか?)真剣勝負というか、こんなにいいコンディションで泳ぐレースはもう最後だろうなと思っていました。というのは、たくさんの人のサポートがあって、トレーナーさんに毎日ケアしてもらってという中で、たくさんのサポートを受けてこのレースをやっています。こんなに恵まれたレースというのはもうないだろうなと思いました。
(最後の五輪、いまどんな感情が胸にあるか?)ホッとしています。最後まで仕事をやり切れたので良かったです。(“自分色”という銅メダルだが?)まあ、銅メダルには結構縁がありましたね。でも、思い出に残るレースになりました。(師事する久世由美子コーチには何と伝えたい?)今回は僕だけじゃなくて、騎士と小堀も一緒に見て、本当に大変だったと思うので、心からお礼を言いたいと思います。