4階級制覇を狙うローマン・ゴンサレス 無敗王者クアドラスが阻止するのか
WBCフライ級王者ロマゴンがSフライ級王者に挑戦
9月11日、4階級制覇を狙い無敗王者クアドラスに挑戦するローマン・ゴンサレス 【(C)NAOKI FUKUDA】
ロマゴンが4本目のベルトを腰に巻くのか
45戦全勝(38KO)という軽量級とは思えない高いKO率(84パーセント)を誇るゴンサレスは、攻めてよし守ってよしの万能型の強打者で、世界戦だけでも15戦全勝(10KO)を収めている。プロデビューから11年、経験値も高いものがある。ボクサーの偏差値ともいえるパウンド・フォー・パウンド(体重が同一と仮定した最強ランキング)で現役トップの評価を受けているのもうなずける。
4階級制覇をかけてクアドラスと戦えるのが楽しみ
Sフライ級王者クアドラスはロマゴンの4階級制覇を阻止できるか 【(C)NAOKI FUKUDA】
以前はパンチ力に頼ったラフな戦いぶりが目についたが、最近は足をつかった緻密なボクシングも身に着けている。
ふたりは対戦のプランが具体化し始めた春ごろから舌戦を展開してきたが、正式決定して7月下旬に顔合わせした際は、互いをリスペクトしている様子だった。ゴンサレスが「4階級制覇をかけてクアドラスと戦えるのでうれしい。試合が楽しみ」と話せば、クアドラスも「ゴンサレスは強い王者なので尊敬している。十分な準備をして試合に備えたい」と応じている。
いまのところオッズは9対1でゴンサレス圧倒的有利と出ているが、試合会場のフォーラムは「番狂わせの館」といわれているだけに、なにやら不気味なムードも漂う。また、この階級には8月31日に防衛戦を控えるWBA王者の河野公平(35=ワタナベ)と、9月4日にV3戦を行うWBO王者、井上尚弥(23=大橋)がいるだけに、日本のファンにとっても気になるところだ。
ゴンサレスが4つ目のベルトを腰に巻くのか、それともクアドラスが阻止するのか。いまから楽しみなカードだ。
Written by ボクシングライター原功
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