群雄割拠を勝ち抜いたドス・アンジョス UFC王座の歴史【第4回:ライト級】

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群雄割拠の階級であるライト級で第7代王者になったハファエル・ドス・アンジョス 【Getty Images】

 米国の総合格闘技イベント「UFC」。最強のファイターたちが集う世界最高峰のリングで、その歴史に名を刻んできた選手を紹介する。第4回はライト級(−70.2kg)戦線で王座を争ってきたファイターたちの戦いを振り返る。(文:稲垣收)

宇野薫と激戦の末、戴冠した初代王者パルヴァー

 UFCライト級の初代王者はジェンズ・パルヴァーで、元UFCウェルター級王者であるパット・ミレティッチの弟子だ。米アイオワ州にあるミレティッチのジムはマット・ヒューズ(ウェルター級)、ティム・シルビア(ヘビー級)ら、多くのUFC王者を輩出した「チャンピオン製造工場」である。

 アルコール中毒の父により虐待を受けて育ったパルヴァーは、高校時代レスリングで州の王者になり、ボクシングも経験。ジュニア・カレッジ時代にはレスリングでオール・アメリカンに選出された実力者で、総合でも相手のタックルや投げを防御する技術が非常に高く、スタンドのポジションをキープしてパンチで勝負するファイターだ。筆者がインタビューした際、「僕はレスリング能力が高いから、試合で立ち技をキープするか、寝技に行くか、自分で選ぶことができるんだ」と語っていた。
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