コメントから見えるP・ローズの野球観 多国籍化したMLBと旧態依然の感覚

丹羽政善
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ヤンキース在籍時の2013年8月21日に日米通算4000安打を達成したイチロー 【Getty Images】

 イチローが日米通算4000本安打を打ったのは2013年8月21日(現地時間)のこと。翌日、全国紙『USA TODAY』の電子版にピート・ローズのイチローについてのコメントが載った。

 冒頭でこう言っている。

「まだ、ジーターまで600本ぐらいあるじゃないか。どうやって俺に追いつくっていうんだい?」

 こういう考え方だという。

マイナーでの記録も加えるべき?

 当時、デレク・ジーターの通算安打が3308本。イチローが2722本。だから、約600本の差があると。イチローの日本での通算安打1278本は入っていない。仮に日本の通算安打を加えるなら、自分がマイナーリーグ時代に打った安打数を加えるべき――と彼は主張していた。

「プロでの通算安打ということなら、俺がマイナーリーグで打った427本を加えるべきではないか。俺もそのときプロだぜ」
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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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