燕入りジェフンはギラギラした目の25歳 野生児は日本野球にハマるか?

室井昌也

高校在学中にカブスと契約

30日の入団会見でヤクルトのユニホームを着るジェフン。背番号は「00」に決まった 【ストライク・ゾーン】

 東京ヤクルトは26日、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの韓国人選手、ハ・ジェフン(登録名ジェフン)外野手の獲得を発表した。現在25歳のジェフンは韓国の龍馬(ヨンマ)高校在学中の2008年7月に米大リーグ・シカゴ・カブスと契約。韓国プロ野球のドラフト指名は受けずアメリカに渡ったため、韓国でのプロ経験はない。アメリカではカブス傘下のマイナーリーグでメジャーリーガーを目指すも昇格には至らず、手首の故障などもあり15年限りで退団した。今年入団した徳島では主に1番打者として活躍を見せ、30試合に出場、打率3割6分4厘(リーグ2位)、6本塁打(1位)、21打点、9盗塁をマークしている(記録は5月28日現在)。

バットスピードの速さに自信

 ジェフンの特徴について27日に徳島で行われた移籍会見で、徳島・中島輝士監督は「高い身体能力」を挙げた。「走塁のスピードは他の選手に教えてもできないものを持っている。守りでは守備範囲が広くヤクルトの外野陣に割って入れるくらいの存在だ。これだけの身体能力の選手はNPBでも5人といないのではないか。飯田(哲也=元ヤクルト)に長打力をつけたような選手で相手チームにプレッシャーを与えられる選手です」と送り出す指揮官として最大の賛辞を贈った。

 ジェフン本人に自分のどこがヤクルトに評価されたと思うか聞くと、「自分は特に何かひとつだけスキルがある選手ではなく、走攻守すべてができる選手」と話し、特に自信がある点について聞くとこう答えた。

「バッティングです。バットスピードの速さに自信があります」

 ジェフンのバットスピードについては、相手チームとして対戦してきた高知ファイティングドッグスの駒田徳広監督も「スイングが速くて打撃はシュアです。失投を確実に仕留めます」と評価する。また高知の正捕手・浅野祥男はジェフンについて「ミスショットが少ない。真っ直ぐが得意でピッチャーがストレートを投げるカウントに持ち込むのがうまいです。変化球も苦手な球種の傾向がありません」と話した。

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著者プロフィール

1972年東京生まれ。「韓国プロ野球の伝え手」として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりはメディアや日本の球団などでも反映されている。また編著書『沖縄の路線バス おでかけガイドブック』は2023年4月に「第9回沖縄書店大賞・沖縄部門大賞」を受賞した。ストライク・ゾーン代表。

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