【スキー】ノルディック複合W杯 女子初開催の3連戦“トリプル”で葛西春香選手が連日の表彰台!葛西優奈選手も2戦連続4位

チーム・協会
 ノルディックスキー複合のワールドカップ(W杯)は1月31日から2月2日まで、オーストリア・ゼーフェルトでW杯シーズン最大のイベント、“トリプル”が行われました。
 
 前日の成績を持ち越し3連戦で総合成績を争う“トリプル”は、最終日に通常の2倍のW杯得点が与えられるため、W杯総合優勝争いを左右する重要な大会となっており、日本では渡部暁斗選手(北野建設SC)がW杯王者となった2017/2018シーズンに3連勝で“トリプル”完全優勝を達成しています。

 男子では2013/2014シーズンに始まった“トリプル”、女子はW杯5シーズン目の今回が初開催。1戦目マススタート5km、2戦目コンパクト5km、3戦目グンダーセン7.5kmで実施されました。
 日本チームは葛西春香選手(早稲田大学)がクロスカントリーで驚異的な強さを発揮し、2戦目、3戦目で3位。葛西優奈選手(早稲田大学)も初日から2戦連続4位の好成績で、W杯デビューを飾ったばかりの高校2年生、海沼優月選手(鹿角高校)も2試合でトップ10入りを果たしました。

初開催のトリプルに出場した日本女子チーム 【Julia Piatkowska/FairFocus】

1日目マススタート5km

 ジャンプの強い選手に有利な初日のマススタートでは、前半クロスカントリー5kmで8位につけた葛西優奈選手がジャンプ台で好調ぶりを発揮し4位まで順位を上げました。

〇トリプル1日目結果
4位 葛西優奈
6位 葛西春香
15位 海沼優月
畔上沙那選手(岐阜日野自動車SC)は手の負傷により、大事をとって3戦とも欠場しました

※リンク先は外部サイトの場合があります

2日目コンパクト5km

 “トリプル”2日目は、今季の個人戦7戦全勝でW杯総合トップ独走中のイダマリエ・ハーゲン選手(ノルウェー)が、ジャンプスーツの規程違反で失格する波乱の幕開けに。
 葛西優奈選手はトップと22秒差の5位、春香選手は26秒差の6位で後半5kmレースをスタートすると、アメリカの選手とともに3位の選手を猛追し、4km付近で追い抜くことに成功。ここから春香選手はさらに加速し、一時はその前のノルウェー選手も抜き去って2位に浮上しましたが、競技場手前のゆるい上りで余力のあった相手にかわされ3位。優奈選手が4位で続きました。
 
 クロスカントリーの比重が高いコンパクト方式で、スピード&パワーあふれるレースをした葛西姉妹、5kmのタイムは春香選手が全体2位、優奈選手は4位タイという見事な走りでした!
 海沼選手も前半12位から8位に順位を上げ、初のトップ10入り。

〇トリプル2日目結果
3位 葛西春香
4位 葛西優奈
8位 海沼優月

表彰台で大ジャンプの葛西春香選手 【Julia Piatkowska/FairFocus】

※リンク先は外部サイトの場合があります

3日目グンダーセン7.5km

 最終日3日目は前半ジャンプを終えて葛西優奈選手が3位、春香選手が6位。通常の1.5倍の7.5kmのレースは、それぞれトップと1分11秒、1分29秒の差でスタートすると、フランスの選手、アメリカの選手を加えた4人で3位を争う展開に。一時はアメリカの選手が抜け出したものの、ラストスパートで春香選手が追いつき、追い越して3位!前日に続く全体2位のタイムで疾走し、2戦連続の表彰台とW杯ポイント160点を獲得しました。
 優奈選手はフランスの選手を振り切って5位フィニッシュ。海沼選手は9位に入りました。

〇トリプル3日目結果
3位 葛西春香
5位 葛西優奈
9位 海沼優月

※リンク先は外部サイトの場合があります

 葛西優奈
「シーズン初めよりジャンプもクロスカントリーも少しずつ調子が上がってきている。特にジャンプは安定して飛距離が出せるようになり、クロスカントリーも最後まで力を出し切る走りができるようになった。ですが、今の成績より上にいくには、どちらも少し力が足りないかなと感じています。数字だけ見ると表彰台まであと一歩だけど、実際にはまだ少し遠いかなと思っています。でも、どちらも少しずつ調子が上がってきているので、近づいてきているかなとも思う」


 FISノルディック複合の公式YouTubeではW杯の一部大会をライブ配信しており、配信済み動画も視聴できます。チーム公式インスタグラムで試合開始時間や配信リンクをお知らせしているので、フォローよろしくお願いします!

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント