【シードリング】世志琥が中島&山下と初遭遇で激闘 奈七永は20周年へ対戦希望いると明言

スポーツナビ

試合前からヒートアップ

奈七永&世志琥が中島&山下に勝利 【横田修平】

 女子プロレス・シードリングの東京・後楽園ホール大会「SEAdLINNNG〜Let's go NOW!!!」が18日に開催。メインイベントでは高橋奈七永&世志琥vs.中島安里紗(JWP)&山下りな(OSAKA女子)のタッグマッチが行われた。

 3.7後楽園大会のメインイベント終了後、この試合で復帰した世志琥に対し、中島、山下、Sareee(ディアナ)が宣戦布告。そのうちSareeeとはディアナの5.5後楽園大会でシングル戦を行ったが(世志琥が勝利)、中島&山下とは初対戦となった。また中島は奈七永に対して対戦要求をしてきたが、5.4アイスリボン横浜文化体育館大会でタッグながら激突。その際は試合後に激しくつかみ合う荒れた内容になり、さらに大会直前の会見でも、中島と高橋は言い合いから顔面を張り合うなど、試合前からヒートアップしていた。

 その流れとは裏腹に、試合序盤はオーソドックスな戦いに。先発を買って出た奈七永と中島は、お互い頭をつけての押し合いから、中島が足を取ると奈七永も取り返し、一度ブレークする。続いて世志琥と山下がリングに入り、腕の取り合いから、バックの取り合い。そこから世志琥がヘッドロックで山下の頭を絞めていく。この後、中島が山下の代わりに入って、世志琥との初遭遇となると、いきなり髪のつかみ合いとなり、エルボー合戦から中島がドロップキックを決めると、世志琥がビッグブーツで顔面を蹴るなど、徐々に試合がヒートアップしてくる。

奈七永が世志琥のフォローで勝利

奈七永が山下にワンセコンドEXを決め、激戦に終止符を打った 【横田修平】

 奈七永が中島にラリアットを連続で打ち込むと、今度は走りこんでラリアットを狙うが、ここは中島がうまくかわして奈七永を場外に落とす。ここから場外で乱闘を繰り広げ、世志琥と山下も場外でやり合う。

 リングに戻ってからも中島は奈七永の顔面にヒザ蹴りを入れれば、山下も奈七永の腕を噛む。中島のDDT、山下のバックドロップなどで優勢に試合を進めるが、奈七永に代わった世志琥がセントーン、ショルダータックル、顔面ウォッシュ、コブラツイストと攻めていく。

 ここで試合時間が20分を経過し、お互いフィニッシュを狙いに行く。奈七永は串刺しラリアットからバックドロップ2連発を山下に食らわせるが、逆に山下は奈七永をカサドーラで丸め込もうとする。4人が入り乱れての攻防から、世志琥が山下と中島を2人まとめてブレーンバスターで投げると、奈七永は中島に冷蔵庫爆弾を狙うが、これは中島が足を伸ばして迎撃。ここから中島はミサイルキック、コーナーに吊り下げた状態のフットスタンプ、ドラゴンスープレックスで奈七永を追い詰めるがカウント2。中島は頭突きを食らわすが、逆に奈七永に返され、頭から流血してしまう。

 リングに残った山下は、世志琥のネックハンギングボム、奈七永のナナラッカなどを食らうが、奈七永を胴締めスリーパーで捉え落とそうとするが、ここは世志琥がカット。この後、山下が奈七永の腕をつかんでのラリアットを決めるが、これも世志琥がカット。残り2分を切ったところで、奈七永が山下をインプラントで捉え、そこに世志琥がセカンドロープからのダイビングセントーン、奈七永は冷蔵庫爆弾を落とすと、最後はワンセコンドEXを決め、試合に終止符を打った。

「シードリングに上がってもらいたい人がいる」

試合後、奈七永は20周年大会で戦いたい相手がいることを明言した 【横田修平】

 試合終了のゴングが鳴っても収まらない中島と山下だったが、奈七永と世志琥から離されリングを後にした。

 その後マイクを握った奈七永は「シードリングが始まってから、勝つのが2回目なんだよ」と純粋に勝利を喜ぶと、世志琥は「奈七永、よくやったな。シードリングで復帰して2回目だけど、超楽しい。もっともっと女子プロレス界を動かしていきたい。これからも熱い試合をやっていきましょう」と復帰後の充実感を示した。

 奈七永は対戦した2人に対して「中島安里紗選手、山下りな選手、2人に熱さがあった。あの子達とは何回もやりたい」と再戦を約束しつつ、さらに7月の自身の20周年記念大会の話へ。
「私の20周年記念大会について、ここで言わせもらいたいことが2つ。センダイガールズの里村明衣子選手。大将がこのリングで、次こそは上がって来てもらいたいと思います」と1つ目の要求を掲げる。そしてもう1つ、「20周年記念ということで、私の対戦カードで交渉している選手がいます。笑顔こそくれますが、首を縦に振ってくれません。どうなるか分からないですけど、シードリングに上がってもらいたいとお伝えしています」と戦い相手がいることを明言した。

 バックステージでも「(世志琥の)隣に立つのは2年ぶりですが、未来に感謝しつつも、今が輝いていないと意味がないから。2年前に組んだといっても、同じ気持ちで立っていないので、今日が高橋奈七永と世志琥のタッグのスタートです。私の気持ち的には20周年も隣に立ってほしいと思っています」と世志琥にパートナーになって欲しいと伝えると、世志琥もこれに応じ「高橋奈七永が隣に立ってほしいと言うなら、自分はイエスと答える以外ないでしょ?」と引き受けることを受託した。

 一方、敗戦に悔しがる中島と山下は、敗因に関して小競り合い。中島が「お前が負けるから。私が勝ってハッピーエンドになるはずだったのに」と言うと、山下は「ハッピーエンドになるはずねえだろ!」と反論。そこから「でしゃばるなよ」と中島が山下を咎めると、山下も逆に中島に言い寄り、最終的には2人はつかみ合いながら、控え室へとなだれていき、この2人の間にも、深い遺恨が生まれることになった。
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