サッカー日本代表は２４日、さいたまスタジアム２００２でアフガニスタン代表とのワールドカップ（Ｗ杯）アジア２次予選兼アジアカップＵＡＥ２０１９予選に臨み、５−０で勝利した。日本はこの試合で４−４−２の新布陣を採用し、終始アフガニスタンゴールに迫り続けた。序盤は攻めあぐねる時間が続いたものの、前半４３分に岡崎慎司が先制点を挙げると、後半には１３分に清武弘嗣のゴール、１８分にオウンゴールで加点。さらに２９分にはＣＫから吉田麻也がヘディングを決め、３３分には途中出場したハーフナー・マイクのアシストから金崎夢生が押し込んでゴールラッシュを締めくくった。

　試合後、長友佑都は新システムについて、同じサイドの柏木陽介とのポジショニングや距離感に苦心していたことを明かしたが、「よかった部分もたくさんあった」と手応えを語った。滝川第二高校（兵庫）の先輩と後輩で、２トップを組んだ岡崎と金崎について話が及ぶと、「２人とも泥臭さがあるし、うまさもあるし、強さもあるし、相手にとってかなりの脅威だと思う」と称賛した。

　日本は勝ち点を１９に伸ばし今予選のグループ首位をキープ。２９日にはさいたまスタジアムでグループ２位のシリア代表と対戦する。

「個人的には清武がすごくよかった」

　細かいパスをつなぎながら、距離感もよかったし、良い形でシュートまでいける形ができていたので、よかった部分もたくさんあったのではないかと思います。

（どんな心がけでプレーした？）初めてやるシステムだったので、（柏木）陽介だったり、流れてくる（原口）元気とかとのポジショニングや距離感、バランスを意識しながらやっていました。

（試合中に話し合った内容は？）監督からもミーティングで話を聞いていたように、陽介と僕が同じようにサイドに張るのではなくて、１人が中に入れば僕が張るとか、距離感のことはかなり試合中にも話ました。僕が呼ばれて監督がそれを伝えてきたので、徐々によくなっていった感じはしています。

（岡崎と金崎の２トップについて）さすが高校時代、一緒に苦しいことを経験してる２人だけあって息が合ったし、夢生も堂々とやれているし、すごくよかったのではないかと思います。良いコンビではないかなと。２人とも泥臭さがあるし、うまさもあるし、強さもあるし、相手にとってかなりの脅威だと思いますよ。

（トップ下に入った清武について）個人的にはキヨがすごくよかったと思います。彼がいたからリズムが作れていたと思うし、あの２人（岡崎と金崎）が生きたのもキヨの技術、パスの精度だったりがかなり利いてたように思いました。

「流動性がこのチームには必要だと思う」

　試合の形としては、自分も今やっているのがシャドー的な感じなので、あいつ（金崎）が１トップでキヨと２シャドーという形になりつつあったと思います。

　引いている相手に対して、（前線に）張っているだけではゴールは取れないというのはマンチェスター・シティとかアーセナルとか強いチームを見ていて、参考になるシーンがいっぱいありました。（セルヒオ・）アグエロでも張りすぎていないというか、前の選手が（中盤に）降りてこないと引き出せない。例えば、「サイドに流れるな」と監督に言われるけれど、サイドに流れることでセンターバックを引き出して、違う選手が入ってきたら、そのスペースが空くわけだから。流動性がこのチームには必要だと思うし、僕もチームでそれをやっているから、今日はそれを出そうとしました。

　動き出せばパスが来るし、そこでキープすることによってまた空いてきて、相手は疲れてきてたのではないかと思います。それが４０分すぎのゴールにつながったと思う。中に入るタイミングとかもフィーリングで常にやっていました。

　欲を言えばもっとシュートを打ちたいし、打てる場面にもいっぱい顔を出したいです。今日で言えばシュートを決めた場面以外ではシュートを打っていない。決定力があったと言えばそうですけれど、ストライカーとしてはもっとシュートを打つことにチャレンジしていきたいので、まだまだ改善の余地はあると思います。

（得点シーンは）ターンを意識していたので、それが良い形になったと思います。（ＤＦを）また抜きした時にＧＫがいなかったので、それが見えていたのがよかったです。

「後半は良いシーンがたくさんあった」

　ゴールについてはムウ君（金崎）のパスがよかったので、当てるだけでした。（当たり損ねた？）そうですね。でもあれがよかったと思います。

（５点中４点に絡んだが？）前半は難しくて、なかなか中に入れなかったです。オカちゃん（岡崎）のゴールはオカちゃんの技術だと思うんですけれど、ああいうところでダイレクトでハセさん（長谷部誠）がパスを入れてくれたので、自分がフリーでボールを持つことができました。そのまま良いリズムでオカちゃんにボールを渡して、あとはオカちゃんの技術で決めた良いゴールだったと思います。

　後半は相手も疲れてスペースが空いてきたので、前半の１点がすごく大きかったと思います。あれがなければ、後半もどういう展開になるか分からなかったですし、あの１点がああいう後半につながるようなゴールになったと思います。

（新システムの４−４−２について）試合中は試行錯誤しながら、ハセさんがみんなを集めて話したりして、ああいうシーンでまたたくさんの意見を共有できたし、後半は流動的に良いシーンがたくさんあったと思うので、ああいうプレーを前半からもっと出していければいいと思います。

（うまくスペースに入ってボールをつないでいたが？）すごく周りも見えてたし、体も良く動いて冷静にできたと思います。まだまだ点も取れたしっていう感じですね。だからもっともっと良いプレーも出さないといけないし、ミスもあったし、前半の最初は少しバタバタしてしまったので、そこが僕の中では残念なところです。