【DDT】イサミが坂口を倒しKO−D王座初戴冠 山ちゃんプロレスデビュー戦はまさかの結末

高木裕美

【横田修平】

 DDTプロレスリングが大阪府立体育会館第一競技場に初進出した関西初のビッグマッチ「大阪オクトパス2015」が28日に開催され、2332人を動員した。高木三四郎社長は「東京以上に関西を盛り上げたい」と、来年も同会場での開催を発表した。

初戴冠のイサミ「プロレスが好きで良かった」

【横田修平】

 メインイベントのKO-D無差別級選手権試合では、「DDT総選挙2015」で第1位を獲得した木高イサミが、王者・坂口征夫を倒し王座初戴冠。試合後は12.13博多で挑戦を受ける遠藤哲哉と健闘を誓う握手をかわした。

 10.4後楽園ホールで解散したユニオンプロレスのファンの後押しを受け、今大会の王座挑戦権を得たイサミは、ゴングと同時にジャンピングエルボーと、気合を見せ付ける。さらに大会名を意識したオクトパスホールドや、バックドロップ、ダイビングダブルニードロップなどを繰り出すが、坂口もスリーパーホールド、ヒザ蹴り、神の右膝で対抗。だが、イサミは飛びそうになる意識をこらえ、勇脚、カカト落とし、勇脚・斬と一気にたたみかけて勝利をつかんだ。

 若い頃にDDTに憧れ、このリングで戦いたいと思いながら、紆余曲折を経てようやくつかんだ頂点のベルトに、イサミは「プロレスが好きで良かった」と喜びもひとしお。早くも今年の「じゃんけん選抜」で勝ち抜いた遠藤を博多で迎え撃つことに、「いろんな団体で戦ってきたそのすべてを賭けて戦う」と、自分の経験、立ち位置を再確認。「後輩たちに背中を見せたい」と、1.21新宿FACEで旗揚げされる新団体プロレスリングBASARA成功のため、王座を守り抜くと誓った。

未来のエースを称えるHARASHIMA

【横田修平】

 セミファイナルでは、スペシャルシングルマッチとしてHARASHIMAが、地元大阪出身の竹下幸之介と一騎打ち。「世代交代」をテーマに掲げた竹下を退け、DDTのエースとしての意地を見せた。

 下克上を狙う竹下は、雪崩式ブレーンバスター、ジャーマンスープレックスなどの大技を繰り出すと、さらにフランケンシュタイナー。HARASHIMAの蒼魔刀を寸前でかわし、直撃を食らってもロープエスケープで首の皮を繋いで、もしや、という場面を作り出す。HARASHIMAもここ一番の秘技である火の鳥スプラッシュを解禁。さらにショートレンジの後頭部への蒼魔刀から、スワンダイブ式蒼魔刀とたたみかけ、辛くも竹下を振り切った。

 敗れた竹下はHARASHIMAを突き飛ばし、悔しさを爆発。一方、HARASHIMAはトレードマークの笑顔で未来のエースの健闘をたたえた。

カシンはベルト奪取も興味示さず?

【横田修平】

 DDT EXTREME級選手権試合では、“問題児”ケンドー・カシンがアントーニオ本多からベルトを奪取。異例のルールミーティングの末に決定した「UWFルールに3カウントを加えた」という特別ルールの下、カシンは本多の双子の兄で俳優の本多英一郎の写真をボディーに貼り付けたり、潰した空き缶を凶器として用いたりと、王者にじわじわとダメージを与えると、首固めで3カウントを奪取。

 新王者となったカシンだが、ベルトには興味を示さず、無造作に踏みつける。この行為に激怒した元王者の彰人が立ちはだかるとと、邪魔だといわんばかりに殴りつけ、そのままベルトを客席に置き去りにして退場してしまった。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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