工藤監督9度舞う「すべての方に感謝」 ソフトバンク、リーグ連覇会見全文
選手たちによって9度、宙に舞った工藤監督 【写真は共同】
優勝へのマジックを「1」として、本拠地ヤフオクドームに戻ってきたソフトバンク。埼玉西武との試合は、初回に内川聖一のタイムリーで先制すると、4回には松田宣浩と長谷川勇也の2者連続ホームランで加点。6回にもさらに2点を加えると、武田翔太、森唯斗、五十嵐亮太、サファテの継投で5対3で逃げ切った。
工藤公康監督は「シーズンを通して、大きなけがもなく、選手たちは元気に、楽しく、そしてグラウンド中では真剣にプレーしてくれた結果がリーグ優勝につながったと思います」と話し、選手を称えた。
以下は、試合終了後に行われた、工藤監督、内川、松田とサファテの優勝会見でのコメント。
工藤監督、日本一へ「きっとやってくれる」
記者会見ではすべての人たちへの感謝の思いを語った工藤監督 【写真は共同】
本当にホッとしていますし、まだここで終わりではないんだなということは当然、分かっています。ですが、この一瞬は、監督1年目ですが、みんなが本当に頑張ってくれたおかげで、僕が宙を舞うことができました。選手だけではなく、選手を支えてくれた裏方さんや球団の方だったり、そして、やはり一番力になったのはファンの方たちなので、すべての方に感謝したい気持ちです。
――リーグ連覇、連続日本一という大きな期待がかかるチームを引き受けました。正直、プレッシャーもあったのでは?
始まる前はプレッシャーもあったんですが、選手がキャンプで練習する姿を見て、こんなにも練習するのかと、驚くくらい、選手がしっかりやってくれていました。それは前監督の秋山(幸二)さんがそういうチームをつくっていったんだなと(思いました)。僕は日本一になったチームを、またさらに常勝チームにできるように、力ぞえができればいいなという思いでいました。シーズンを通して、大きなけがもなく、選手たちは元気に、楽しく、そしてグラウンド中では真剣にプレーしてくれた結果がリーグ優勝につながったと思います。
――これまでにないポジションや打順で選手を起用し、監督の期待に応えてくれたと思うが?
選手の中には、不安に感じる選手もいたと思いますが、よく期待に応えてくれたと思います。
――これから向かう短期決戦は、王貞治・球団会長も「まったく別の世界だ」とおっしゃっていましたが、どんな戦いを見せてくれますか?
うちのチームの戦い方は変わらないと思いますし、選手たちがシーズンと変わらないように、ベンチから元気で大きな声を出し、選手を送り、帰ってくる選手を出迎え、そして、チーム全体で常につなぐ野球を心掛けて、絶対に勝つという気持ちだけは負けないようにやっていきたいです。
――連続日本一、約束はしていただけますか?
はい。きっと選手たちはやってくれると思いますので、僕は少しでもその力になれるよう頑張ります。
内川「本当にホッとした」
まだ試合が終わっていなかったので、我慢しなければいけないと思っていたのですが、シーズン中にいろいろなことを感じたり、いろいろなことも考えましたし。でも、最後までやり通せた安心感もありました。昨年、日本一になっていましたので、そのチームのキャプテンに(就任してほしい)と監督から言われたことによって、さらに頑張らなければという思いもありました。チームとして優勝できたことは本当にホッとしました。
――監督インタビューの中で、「内川選手一人に背負い込ませてしまった」との言葉がありました。さらに「クライマックスシリーズ(CS)、日本一へ頑張るぞ」という言葉もありました。うれしかったのでは?
はい、うれしかったですね。「キャプテンをやってくれ」という話をしていただいてから、自分なりにどうするべきなのかと、考えてきましたし、なかなか自分の中で答えがでないまま、やっていた時期もありました。ですが、監督から、「お前のチームだと思ってやってくれ」と。「お前のやりたいようにやってくれればいいから」という言葉を掛けてもらって、自分でもふっきれた部分もありましたし、本当に松田選手会長をはじめ、みんなが頑張ってくれたおかげで、僕も最後までやり通せたかなと思います。
――チームの変化は感じましたか?
負けてでも元気だったというのは、誰が見ても感じる部分だと思いますし、常にやるんだという気持ちがチーム全体にあふれていたと思います。大きな連敗もなかったですし、絶対にここで踏みとどまろうという試合は、きっちり勝ててこられたのは、チームとしてすごかったです。
――このあと、CSと日本シリーズが迫っています。どういう戦いを見せてくれますか?
2月1日にユニホームを着て全員で集まったときから、チームとして日本一を目指してやるということを監督からも言ってもらっていましたので、今日の優勝はうれしいですが、まだ通過点だと思っています。喜べるのは今日までだと思っていますし、また明日から次の戦いに向けて頑張りたいと思います。