瀬戸、日本勢初の連覇でリオ五輪内定「今後につながるレースができた」

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金メダルを手に笑顔をみせる瀬戸 【Photo by Clive Rose/Getty Images】

 水泳の世界選手権(ロシア・カザン)は9日、競泳の男子400メートル個人メドレー決勝が行われ、瀬戸大也(JSS毛呂山)が4分8秒50で金メダルを獲得し、日本勢初の連覇を達成した。瀬戸はこの金メダルで来年のリオデジャネイロ(リオ)五輪代表に内定した。

 瀬戸は序盤から積極的に飛ばし最初のバタフライを先頭で折り返したが、続く背泳ぎで2位に順位を落とす。しかし、平泳ぎで再び先頭を奪うと、ラストの自由形でリードを保ったまま逃げ切り、金メダルを獲得した。

 今大会、瀬戸はメダル量産を期待されながら200メートルバタフライでは6位、200メートル個人メドレーではまさかの準決勝敗退と、結果を残せずに苦しんでいた。しかし、調子が上がらないなか挑んだ最後のレースで見事に金メダルを獲得。「自分を信じた」と、直前の心境を振り返った。

 以下、400メートル個人メドレーレース後の瀬戸のコメント。

「金メダル率が100パーセント」

瀬戸は「自分ができる最高のパフォーマンス」に集中して最高の結果をもぎとった 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

――(レース中は)ゾーンに入った?

 少しは入れたんじゃないかと思います。こうやって金(メダル)をもぎ取りにいったというのは貴重な経験で、自分の今後につながるレースができたと思います。

――最後のレースはどこが良くなった?

 自分を信じただけでした。

――落ち着いているのに、体が熱くなる感覚はあった?

 招集所にいるときからありました。これは2バタ(200メートルバタフライのレース)にはなかった。2バタと2個メ(200メートル個人メドレーのレース)は納得できなかったけれど、400メートル個人メドレーで優勝するために神様が導いてくれたんだと思いたいです。

――レースプランは(飛ばして)行くって感じ?

 行くと決めていましたし、ブレスト(平泳ぎ)も落ち着いていけました。フリー(自由形)はとにかくキツかったんですけれど、抜け出たのが分かったので、このチャンスを逃すわけにはいかないと思いました。

――どこで勝ったと思いました?

 バック(背泳ぎ)の時点で勝ったと思ったんですけれど、平泳ぎで落ち着いていって、周り(の選手)がこなかったので、あとは逃げるだけだと思いました。けど、超キツかったです。

400メートル個人メドレーのレース直後に勝利を喜ぶ瀬戸 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

――この3日間でどう立て直した?

 とにかく、終わったことは仕方がなくて、(このレースは)この大会で自分ができる最高のパフォーマンスをできるように4種目しっかり整えました。後はもう、しっかり自分を信じただけです。すごくいい経験になったと思います。

――泳ぎで修正してきたのはどこ?

 全体的にそうなんですけれど、足の位置を少し上げるのを意識しました。その他は本当に細かな基本的なところを見つめ直して立て直すことができたので、すごく自信になりました。

――金メダルが厳しそうという思いは?

 たくさんの人に応援してもらっているけれど、すごくふがいない結果だったので、やっぱり期待に応えたいというのがありました。今回、調子が悪い中で期待に応えられたというのは、金メダル以上の価値かなと思います。

――ランキング1位は頭になかった?

 もうなかったです。とにかく最高のパフォーマンスをしようと思いました。(今の自分には)最高のパフォーマンスをすることが一番求められていることだと感じたので、こういう経験を次につなげられたらと思います。

――リオ五輪内定についてはどう感じている?

 さっき(松岡)修造さんのところで(テレビの)インタビューをされるまで頭になかったです。2バタもそうですけど、やっぱりどこかで(五輪のことを)意識していた部分があって、あまり(集中して)レースができなかった。今回は、とにかく「ベストパフォーマンス」というのをイメージしてやったので、今後も深く考えずにやりたいです。「自分のパフォーマンスをする」ということができれば、いい結果が出せると思います。

――世界選手権2連覇で世界短水路も2連覇。すごく自信がついたのでは?

 そうですね、シニアの大会は今、金メダル率が100パーセントなので、このままやっていきたいなと思います。
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