紫外線を受けると疲労する!? 暑い時期におすすめのトレーニング方法

三河賢文

【写真提供:三河賢文】

 こんにちは、“走る”フリーライターの三河賢文です。先日、「星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン」に出場してきました。日差しが強く、レース中はいつも以上に水分補給。完走後は汗だくになっていました。

 気温が上がる暑い時期には、トレーニングにも注意が必要です。特に気をつけたいものの1つに、紫外線が挙げられます。ランニングでは長時間にわたって外を走り、紫外線を受けることとなるでしょう。実はこの紫外線が、パフォーマンスにも影響を与えているのです。
 今回は紫外線がランナーに与える影響と、その予防法についてご説明します。暑い時期にも快適にランニングを楽しむため、ぜひとも参考にしてみてください。

紫外線による疲労とその予防

紫外線は日焼けだけでなく「疲労」の原因にも 【写真提供:三河賢文】

 肌荒れなどを避けるため、紫外線対策に取り組んでいる方は多いはずです。しかし紫外線は、「疲労」にも関係していることをご存知でしょうか。真夏に日光浴していたところ、ただ寝転がっていただけなのに疲れた……という経験をお持ちの方はいるかもしれません。
 紫外線による疲労は、皮膚だけでなく眼から受ける影響も関わります。紫外線が眼を通じて体に入ってくると、その刺激がホルモン分泌の要因となって、疲労へと繋がるという考えがあるのです。詳しいメカニズムについてここでは避けますが、多くの専門家も紫外線と疲労とに関りがあると考えられています。
 当然のことながら、疲労はランニングのパフォーマンスにも影響を与えます。思ったように走れないだけでなく、翌日にまで疲労が持ち越されてしまうかもしれません。毎日ランニングを楽しむうえで、疲労はできるだけ避けたいもの。それであれば、紫外線対策はランナーにとって重要となってくるでしょう。

ランナーにおすすめの紫外線対策

眼からの紫外線にも注意。愛用のサンバイザーとサングラスで日差しをガードしています 【写真提供:三河賢文】

 紫外線を避けるには、何よりも肌の露出を減らすこと。そして眼を守ることが大切です。特に今回取り上げた疲労のうえでは、「眼」への対策がポイントと言えるでしょう。そのためには、以下のようなアイテムがおすすめです。

・サングラス
・キャップ
・サンバイザー


 やはり一番は、サングラスが良いでしょう。UV加工されたランニング専用のものも多く販売されていますので、デザイン等を見て選んでみてください。さらにキャップやサンバイザーを併用すれば、かなり紫外線を防ぐことができるはずです。
 また肌を守るうえでは、アームカバーの活用が良いでしょう。こちらもサングラスと同様に、UV加工されたものを選んでください。また暑い時期は汗がたくさん出るため、「通気性」「速乾性」「吸汗性」にも注目しましょう。中には冷感素材を使用し、装着することで快適性が増すものもあるようです。

 中には、「露出を減らすと暑くなる」と思う方もいらっしゃるでしょう。どうしても気になる場合には、日焼け止めの使用も1つの方法です。尚、日焼け止めには「SPF値」「PA値」がそれぞれ表示されています。これらは、それぞれ紫外線の中でも「UVA」「UVB」というものを防ぐ上での指標です。「UVA」「UVB」はいずれも疲労に関わる紫外線とされているため、購入時には「SPF値」「PA値」の両方の値が高いものを選びましょう。
 ただし日焼け止めは、汗で流れてしまうもの。ウォータープルーフタイプもありますが、長時間のランニングでは適宜塗り直すことで、効果を持続的に得ることができます。

曇り空でも対策を

 紫外線は太陽から発せられています。そのため、中には「曇の日は安心だ」と考えている人がいるかもしれません。
 しかし紫外線は、雲を通過して私たちのもとへと届いています。ジリジリした暑さがないと実感しにくいですが、たとえ曇り空でも気を抜かず、紫外線対策を行いましょう。しっかりとした紫外線対策で、快適なランニングライフを楽しんでください。
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著者プロフィール

中学生の頃から陸上競技を始め、大学では十種競技選手として活動。引退後、約7年のブランクを経て2011年6月よりランニングを開始。同年にハーフマラソン、フルマラソン、翌年には100kmのウルトラマラソンやトライアスロン(オリンピック・ディスタンス)も完走。沖縄本島1周マラソンなどを始め、今では“超長距離”レースにも数多く出場している。また“トウモロコシ”や“アザラシ帽子“をトレードマークに、仮装マラソンも楽しむ。ランニングブログも不定期更新中。趣味と過去の経験を活かし、現在は東京都葛飾区内にある中学校の陸上部にて、外部コーチとして指導も行っている

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