【スキー】難コース「グランリサ」に挑む!アルペンスキーW杯男子ジャイアントスラローム第4戦・スラローム第4戦Alta Badia/ITA アルタバディア/イタリア

チーム・協会

先週の男子GS第3戦、57番スタートの若月隼太選手は1本目+5.54秒の49位、30位までは+2.12 秒で2本目進出はなりませんでした 【写真/Marco Trovati】

先週14日にフランス・ヴァルディゼールで行われた男子ジャイアントスラローム(GS)第3戦は、昨季最終戦から3戦連続コースアウトが続いていた種目別王者、マルコ・オーダーマットが今季GS初優勝を飾り、15日のスラローム(SL)は、ヘンリック・クリストッファーセンが2023年1月ウェンゲン以来の勝利を果たしました。
2日間を通し、SNOW JAPANからはただ一人、若月隼太選手(ホテルロッソ・スキークラブ)がGSに57番スタートで出場しましたが、+5.54秒の49位、30位までは+2.12秒で2本目進出はなりませんでした。

今週22・23日には、フランス・ヴァルディゼールから東へ、ミラノを経由して約600km、イタリア・アルタバディアでGS・SLともに第4戦が行われます。
SNOW JAPANはGSに若月隼太、加藤聖五(野沢温泉SC)、佐藤慎太郎(置環)と片山龍馬(東海大学)各選手の4人、SLに小山敬之(いずみ産業株式会社SC)、片山龍馬、加藤聖五各選手の3人が出場します。

今季は欧州でのFISレースで既に3勝を挙げている加藤聖五選手、W杯の舞台でもその実力を証明 したいところです 【写真/Alessandro Trovati】

加藤聖五選手は、アメリカ・ビーバークリークでのGS第2戦の後は、ヴァルディゼールのGS第3戦をスキップし、カナダでノースアメリカカップGS2戦に出場しました。
1戦目の1本目、+0.08秒の2位で2本目に臨みましたが、ゴール前で転倒し、最終旗門不通過(転倒したものの、ゴールラインは切って合計+0.40秒の4位表示)に終わりました。
「優勝できた試合でした」(河野恭介チーフコーチ)と悔やんで翌日の2戦目は、1本目ミスを犯し27位、2本目は全体3位のタイムで合計12位に終わり、狙ったFISポイントアップはかないませんでした。
しかし、カナダのレース翌日には欧州に戻り、イタリアでの国別選手権GS2戦に出場し、優勝と3位と結果を残し、前日21日のヨーロッパカップにも出場してアルタバディアに乗り込みます。
昨年はGS2戦とも、マルコ・オーダーマットに5秒以上タイム差をつけられ2本目に進めませんでしたが、今回はここまで欧州FISレース今季3勝の実力を発揮してほしいところです。

開幕戦セルデン以来のW杯出場となる佐藤慎太郎選手、今回初めて、アルタバディアの難コース、「グランリサ」に挑みます 【写真/Alessandro Trovati】

12月初旬から中国でのファーイーストカップ(FEC)GS2戦、SL2戦などに出場していた佐藤慎太郎選手はGS9位と11位、SLは18位と2本目途中棄権の成績で欧州に戻り、前日21日のヨーロッパカップに出場(31番スタート)して自身初のアルタバディアに臨みます。
今季はここまで目立った成績はありませんが、同じWRA(ワールドレーシングアカデミー)所属の若月隼太選手と共に奮起を期待したいところです。

中国のFECで日本人トップ、総合4位のFECポイントを獲得して欧州に戻った片山龍馬選手、23日は21歳誕生日のW杯出場となります 【写真/Alessandro Trovati】

同じく中国FECに出場、GS3位と5位、SL6位と12位で日本人トップ総合4位のFECポイントを獲得して欧州に戻った片山龍馬選手は、イタリアでのヨーロッパカップSL2戦、国別選手権GS2戦に
出場、うち3戦で1本目途中棄権でしたが、国別選手権GS1戦で8位の成績を挙げて、こちらも自身初のアルタバディア・グランリサに挑みます。
20歳最後の日のGS、21歳最初の日のSL、共に記念すべき日のアルタバディアでの奮闘を期待します。

また、足首の捻挫で今季SL開幕戦レビを欠場した小山敬之選手は中国FECに出場し、SL11位と26位の成績で欧州に戻り、片山選手同様、イタリアでのヨーロッパカップSL2戦と国別選手権SLに出場、ECはいずれも1本目途中棄権でした。国別選手権は1本目で最終旗門不通過に終わったものの、タイムは7位相当で、足首捻挫の回復は順調です。
2020年以来4年ぶりのSL開催となるアルタバディアは、小山敬之選手にとって初のW杯出場となります。本来であれば兄の小山陽平選手(ベネフィット・ワンスキークラブ)の後に出走する敬之選手ですが、陽平選手の欠場に伴い、日本人選手の先陣を切っての出走となります。23歳でのW杯初出場、悔いのない滑りを期待します。

文:田中慎一郎
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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