30周年特別コラム vol.5 「大学生が運営し、サンガと京都の魅力を向上させるプロジェクト『SANGA UP! 』」
これからも地域の皆様とつながり、そして愛されるクラブになるよう、活動を続けていきます。
大学生が運営し、サンガと京都の魅力を向上させるプロジェクト「SANGA UP! 」
【ⒸKYOTO.P.S.】
学生たちの参加動機は、さまざま。プロジェクトの中心的存在になっている足立隼太郎さん(同志社大学3年生)は、とくにサッカーが好きだったわけではない。
「もともとサッカーは、それほど詳しくないんですよ。だけど京都に住んでいて、サンガの存在を感じていました。そんなプロのサッカーチームを活用すると、絶対に面白いことができるだろうと思って参加しました」(足立さん/以下同)
大学の枠を超えてメンバーが集まることにも、意義を感じている。
「京都にはたくさん大学がありますが、実はほかの大学の人と関わることはあまりないんですよね。なのでサッカーやサンガを通じて、ほかの大学の人とも仲良くなって、自分が通っている大学の中だけでは得られない経験や刺激が受けられるのは、とても良いことだと思っています。」
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「サッカーファンに寄せるのではなく、ふらっと試合に来てくれるようなライト層を取り込もう。そのためには若い人、高校生や大学生が楽しめるようなものを作ればいいんじゃないか。だからあまりサッカーや試合に関係ない、インスタ映えするスポットを作ろうとなったんです。といってもファンを置き去りにするのではなく、これならファンの人もスタジアムに行って、自分も参加できて楽しんでもらえるだろうなということで決まりました」
そうして川崎戦当日、スタジアムの入り口付近に宮吉拓実選手とラファエル・エリアス選手の等身大パネルを設置した。パネルの前では、ユニフォームやグッズの貸し出しを行った。これも、プロジェクトのメンバーから出たアイデアだ。
【ⒸKYOTO.P.S.】
キックオフと同時にイベントは終了。無事に終えられた安堵感と達成感に包まれながら、反省点と今後への課題も胸に浮かんだ。
「メンバーとともに楽しみながらできたのが何よりです。次回に向けていちばんに思うのは、もう少し大きな規模でやってみたいということですね。準備期間もそう。今回は最初の集まりからイベントまで、約3ヶ月でした。その間にメンバーといろいろと準備してきたが、次はもう少し長い時間をかけてやれたらいいですね」
自分たちで主体的に考えて行動することで、プロサッカークラブのイベントを成立させた。そのことでメンバーは、普段の学生生活では得難い経験を手にした。これは必ずや今後の学生生活とその先の人生にも、好影響を及ぼすことだろう。
「大学も違うし、考えていることも違う。いろんな意見がある人たちがいるなかで、それをまとめる経験は、僕にとってすごく大きな成長につながったと思っています。サンガは大きなクラブで、多くの企業が関わっている。そこに自分たちが関わることの責任感をあらためて感じたし、自分たちが今どういう状況にあるのかを考えながら動く経験ができたとの意見もありました」
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「最初は『なにを、やるんだろう』という感じで集まってきたのですが、目的ややることを明確化していくうちに、自分たちで話を進めていただけるようになりました。最後のほうは私はあまり話し合いに参加せず、心強いなと思いながら見ていましたね」
イベントを無事に終了させておしまいではなく、これは最初の一歩。「SANGA UP! 」の取り組みは、今後も続けていきたいと石井課長。
「来シーズンに向けて、またみんなで集まってアイデアを出し合いながら進めていくかと思います。このプロジェクトは恒常的に続けていきたいですし、反省会でも活発な意見が出ていました。次の世代にも、この活動に参加したいと手を上げてもらえたらと思っています。根本はあくまでも、大学生の自主的な活動であること。それを変えずに、続けていきたいですね」
「SANGA UP! 」のプロジェクト名は、メンバーたちが考えたもの。「UP! 」は「University」と「Project」の略で、サンガや京都のまちの魅力をより向上(UP)させていくという意味も込められている。このプロジェクトが、次はどんな取り組みやアイデアでサンガと京都を「UP! 」させていくのか。期待して待っていてほしい。
【ⒸKYOTO.P.S.】
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