変化した黄金世代 河本結は心技で大変革

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)第2日

 これが金曜日のプレー。通算7アンダーとスコアを伸ばした河本結は、漆黒のウェアに身を包み軽快に18ホールをまわっている。「勝ちたい、など一切の雑念を頭から追い出した。きのうは木曜日のプレー、きょうは金曜日のプレーをしただけです。今大会から、第1日から最終日という流れを、一日毎と位置付けた。ヤーデージメモにも、前週までは1、2と明記したものを、今回は曜日を書くようにしています」と、見せてくれた。確かに木、金となっている。

 「前週の振り返りをメンタルコーチと話しながら、4日間でたとえば280ストロークだとします。その1ストロークは第1日も、最終日でも同じ。集中できているか。どういう選択をしたいかが大切です」の流れから、改めた。最近の大会では第1日が出遅れて、そこから追い上げることが多い。これではいけない-という反省は、思考を変えることで補えた。

 この日、大いに目を見張ったのはパッティング。もっか、パーオンホール・平均パット数1位の真骨頂を惜しみなく発揮した。スタートの10番で5メートルをバーディーパットをカップインさせると、続く11番で1メートル、13番が右手前から10メートル、15番はピン奥5メートル。さながら、名手のたたずまいである。

 その点について、「パッティングはめちゃくちゃヘタでした。そんな状況で、パッティングコーチの橋本さんと改良へ取り組み、今年で3年目です。たとえば、パーパットの平均値が他の選手は90パーセントだったとします。それを私は98パーセントにすることを目標に、2シーズンかかってここまで来ました」と説明。まさに、石の上にも三年なのだ。

 かつては黄金世代をけん引してきた一人。当時はギラギラした闘争心を隠さなかったが、今は落ち着きはらった静かな印象が特性となっている。「優勝はしたい。ただ、それよりも、年間の平均ストロークを大事に考えている。60台にしたい。山下(美夢有)さんのプレーを拝見していると、とてもお上手。この選手について行って、プレーを見たいと思うでしょう。そういう感じでやっていけば、自然に優勝はやってくる。あすもあさっても、思い切りプレーを楽しみますよ」と話した。

 ちなみに、最終日はスカイブルーのノースリーブでプレーすることを予告。続けて、「モチベーションにしているのは、次週のオープンウィーク。故郷の愛媛から仲が良い同級生が上京し、6人でディズニーシーへ出かけることなんですよ」と言葉が弾んだ。

 あすの最終組。こちらまで、土曜日のプレーが楽しみで仕方がない。
(青木 政司)

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

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