【関東大学サッカーリーグ戦】試合終了間際の劇的同点弾でドローも、インカレ出場決められず

日本大学SPORTS
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 11月4日(土)関東大学サッカーリーグ戦1部第20節の東洋大学戦が行われた。日本大学サッカー部は、前期2-1と逆転勝利した相手をホームに迎え入れた。3戦連続で今節も先制点を許しが、攻撃陣が何とか踏ん張り2-2のドローに持ち込んだ。勝ち点1を積み上げ31とし、前節と変わらず5位につけている。
(11月5日時点)

今シーズン最後のホーム開催は、11月としては気温が高く好天に恵まれた 【日本大学サッカー部】

 前節は相手の堅い守備を崩すことができず、昨季リーグ戦準優勝校の東京国際大に0-1と勝ち点3を献上する結果となった日本大学サッカー部。今節は2021年度総理大臣杯準優勝の実績がある東洋大学だ。また、来季3名、2024年度2名のJクラブ内定者を擁するチームでもある。初のシーズンダブル獲得、そしてインカレ出場を決めるためにも、勝利が欲しい一戦だ。

 試合は東洋大学ボールでキックオフすると、立ち上がりから日本大学が優勢に試合を進める。前半1分、第14節以来のスタートでの出場となったMF大久保帆人(法学部1年/前橋育英)が相手陣地内で倒され、開始早々1本目のFKを獲得。FW熊倉弘達(法学部3年/前橋育英)がペナルティエリア中央にクロスボールを入れるが相手DFがヘディングで反応、続けてクリアされる。そのクリアボールをMF植木颯(経済学部2年/日大藤沢)が足元で収め、浮き球で縦パスをFW平尾勇人(文理学部1年/四日市中央工業)に送り、チャンスを作りたかったが、ゴールラインを割り、相手ゴールキック。

第14節以来のスタートでの出場となったMF大久保帆人 【日本大学サッカー部】

 今度は東洋大学が前半5分、ハーフウェーライン付近から2024年度東京ヴェルディ加入予定のMF新井選手が右へサイドチェンジ、MF高橋手にパスを入れるが、チャレンジせず、一度ボールを下げる。DF西山選手がゴール前にクロスボールを入れると、DF青木駿人(法学部4年/日大藤沢)がファーサイドにボールを流し、MF大久保が大きくクリア。続けて、MF新井選手が豪快なドリブルで相手陣内に持ち上がると、日大DFに阻まれるも、DF山之内選手がこぼれ球を回収、来季大宮アルディージャ加入予定のMF清水選手がシュートを狙うが、ゴールには繋がらず。

 前半10分、MF平賀禎大(文理学部3年/佐野日大)が自陣右サイドでファウルを受け、FKを獲得。DF栗田悠巨(スポーツ科学部4年/川崎U-18)にバックパスから、GK木村凌也(スポーツ科学部2年/横浜FM・Y)にボール下げる。この開始早々の選択が相手にチャンスを与える形となった。GK木村からのDF青木へのショートパスがミスキック。FW中山選手がこのビルドアップのパスを奪い、無人のゴールに冷静に流し込みゴールネットを揺らした。判断ミス、一瞬の隙をつかれたゴールにGK木村は思わず肩を落とす様子も見られた。3戦連続で先制点を与えてしまい、立て直しを図りたい日本大学だ。

MF田中慶汰 【日本大学サッカー部】

 1点を追う展開となった日本大学は最終ラインからボールを回し、攻撃の糸口を探る。前半12分、サイドを攻撃の起点として、左サイドMF大久保から一度ボールを下げて、MF酒井優希(経済学部3年/東京V・Y)にパス、横パスでMF植木に繋ぐ。さらに、ラインを上げていたDF栗田から右へサイドチェンジし、MF平賀にボールを繋ぎ、スルーパスをMF田中慶汰(経済学部2年/川崎U-18)に入れ、ゴール前にパスを供給するも、味方には繋がらず。右CKを得ると、キッカーのFW熊倉はペナルティエリア中央にクロスを入れ、DF青木がヘディングで反応し、MF田中が右足でシュートを狙ったが、来季ファジアーノ岡山加入予定のGK川上康平選手にキャッチされてしまう。

 前半15分、MF植木がMF大久保に大きくサイドチェンジのパスを供給、DF西山選手との一対一でゴール前に迫ると、ペナルティエリアで倒され、PKを獲得。FW熊倉が右足のシュートで冷静に決め、早々に同点に追いつくことに成功。

DF熊倉弘貴 【日本大学サッカー部】

 前半のうちに追加点を獲得し逆転したい日本大学は果敢に攻撃を仕掛ける。前半20分、左サイドからDF熊倉弘貴(法学部3年/前橋育英)が縦パスでFW熊倉に繋ぎ、横パスでMF大久保にボールを供給する。DF熊倉がクロスボールを試みるも、相手DFに阻まれ、スローインに。左スローインからMF田中に入れるが、DF西山選手に倒され、FKのチャンスを得る。DF熊倉がファーサイドに入れたボールにDF青木がヘディングシュートを放つも、惜しくもゴールを捉えることはできない。

 東洋大学は自陣でのプレーが徐々に増え、前進できないシーンが続く。日本大学は前半28分、右サイドからDF栗田がクロスボールを入れるが、相手DFがヘディングでクリア。しかし、FW熊倉が足元で収め、MF大久保にボールを供給し、浮き球にFW平尾がヘディングシュートを狙うも、わずかに枠の右に外れ、追加点とはならず。

 前半も終盤に差し掛かり、日本大学がボールを保持する展開が続くも、東洋大学のブロックに防がれ、追加点を奪うことができない。前半40分、MF植木がシュートを狙うが、相手DFに阻まれる。MF大久保がMF植木にパスを供給し、縦パスでFW熊倉に繋ぐ。そして、DF熊倉がクロスボールを投入するも、再び相手DFにクリアされる。カウンターからの攻撃は得点に繋がらず、間もなく前半終了のホイッスル。1-1の同点で後半を迎える。

後半ATで劇的ゴール

 後半は両者出方を伺い、目まぐるしく攻守が変わる展開となった。後半5分、東洋大学にチャンスが訪れる。DF山之内選手が左サイドからMF新井選手に横パスで供給し、再びDF山之内選手がゴール前へクロスを入れると、MF高橋選手が左足のシュートでゴールを突き刺す。簡単にサイドを割られ、ゴール前でシュートを打たれたことで1-2、前半同様立ち上がり間もなくして点を与えてしまった。

 日本大学はインカレ出場を決めるためにも勝点3が欲しいところ。しかし、東洋大学の堅守した守備をなかなか崩すことができず、時間だけが過ぎ、試合は終盤に差し掛かる。後半29分、MF植木がドリブルで運び、縦パスでMF大久保にボールを供給。クロスボールを入れ、チャンスを作るも、途中出場のDF小林佑熙(スポーツ科学部4年/横浜FC・Y )とは合わず、ゴールラインを割り、GKに。
 今度は後半32分、MF酒井にイエローカードの判定が下され、東洋大学にFKを与えてしまう。MF清水選手がファーサイドにボールを流し込むが、これはGK木村が冷静にキャッチ。このピンチを凌いだ日本大学は反撃を開始、左サイドからFW熊倉が浮き球のパスをMF大久保に繋ぎ、途中出場のFW五木田季晋(スポーツ科学部1年/川崎U-18)がゴール前への突破を試みる、しかし最後は相手DFに阻まれ、CKに。セットプレーから同点に追いつきたい日本大学だが、GK川上選手の冷静な判断を見せられる。

途中出場のFW五木田季晋 【日本大学サッカー部】

 それでも日本大学は左サイドのDF熊倉とMF大久保を中心に相手陣内へ果敢に攻め込みチャンスを狙う。後半36分、DF熊倉から浮き球のパスをFW熊倉に供給し、一度ボールを下げ、MF植木がクロスボールを入れる。これにFW五木田がヘディングシュートで反応し、同点に追いつきたかったが、惜しくもGK川上選手の真正面に入り、得点には繋がらない。
 間もなく後半45分が経過し、アディショナルタイムは5分の表示。押し込む時間が増えた日本大学。後半48分、混戦の中でMF植木がボールを回収、FW五木田、MF大久保と繋ぐ。そして、MF大久保が中央でFW熊倉にボールを入れる、ペナルティエリア付近から振り向きざまにコントロールショットを放ち、綺麗にゴールネットを揺らした。

チームを救う劇的同点弾を決めたFW熊倉(写真右) 【日本大学サッカー部】

 最後まで諦めなかった日本大学はチャンスをものにし、なんとかアディショナルタイムで同点に追いつき2-2となったところで試合終了。勝ち点3を獲得することはできなかったが、他会場の結果を受けて順位は前節と変わらず、5位を維持した。

 次節は11月11日(土)14時からアウェイの流通経済大学龍ヶ崎フィールドにて第21節の流通経済大学戦が行われる。すでにインカレ出場を確定させている実力のあるチームではあるが、日本大学サッカー部は残り2枠のインカレ出場枠をかけて臨む。アウェイでの試合にはなるが、ぜひ会場まで足を運んでいただき、全部員が共に戦っている姿勢をご覧いただきたい。

選手のコメント

MF大久保帆人(法学部1年/前橋育英) 【日本大学サッカー部】

第14節以来のスタートでの出場となったMF大久保帆人(法学部1年/前橋育英)

どのような想いで試合に入ったか
今日の試合に勝ってインカレ出場を決めるのと、個人の結果を出すという思いで臨んだ。

結果を振り返って
自分のドリブルからPKを獲得できたのでよかったが、東洋に勝って今日でインカレを決めたかった。

次節に向けて
来週に流経戦があるので良い準備をして、勝ってインカレ出場を決めたい。個人の結果も出したい。
い。




文責:髙森望(生物資源科学部2年/横浜隼人)
画像:日本大学サッカー部 広報班

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著者プロフィール

日本大学は「日本大学競技スポーツ宣言」を競技部活動の根幹に据え,競技部に関わる者が行動規範を遵守し,活動を通じた人間形成の場を提供してきました。 今後も引き続き,日本オリンピック委員会を始めとする各中央競技団体と連携を図り,学生アスリートとともに本学の競技スポーツの発展に向けて積極的なコミュニケーションおよび情報共有,指導体制の見直しおよび向上を目的とした研修会の実施,学生の生活・健康・就学面のサポート強化,地域やスポーツ界等の社会への貢献を行っていきます

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