私をバスケ沼に誘った馬場雄大がBリーグ復帰、初めて長崎に行ってきました【B MY HERO!】

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初のスタメンを飾った日の馬場選手。おかえりなさい! 【(C) Kii】

 B MY HERO!特派員のKii(きぃ)です。この場をお借りしてBリーグの魅力を発信させていただくようになって早くも5回目(3シーズン目)となりました。

 現在第5節までが終了し、新シーズンのスタートダッシュ、今後の展望など皆さんはどのように感じられていますか? 今夏に開催されたワールドカップの感動はまだ記憶に新しく、それがきっかけでBリーグに興味を持った・初めて観戦した、という方も多いのではないでしょうか。

 個人的な話をしますと最推しチームのアルバルク東京、最推しの安藤誓哉選手が所属している島根スサノオマジック、渡米前に最推しだった馬場雄大選手が帰還後加入した長崎ヴェルカ、アルバルクに過去在籍していた選手がいる琉球ゴールデンキングス、サンロッカーズ渋谷、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、世界に通用するトップレベルの日本代表選手が所属する多数の強豪チーム、ほかにも大型補強で期待大な新生チームなどなど…観たい対戦カードがありすぎる贅沢な悩みを抱えています!

島根3年目のキャプテン。今シーズンも変わらずにチームとファンを引っ張り続けてほしい 【(C) Kii】

 今回は私が試合会場や遠征先で実際に肌で感じた例年以上の盛り上がりについてお話ししたいと思います。

 まず強烈に興奮したのが国立代々木競技場第一体育館で開催された第2節:アルバルク東京vs宇都宮ブレックス戦です。収容人数1万人規模のアリーナのチケットは早々に完売していました。

 アルバルク東京は、Bリーグクラブ主管試合最多入場者数をまたしても更新し、2日間で合計20,265名の来場者数を記録しました。

 長年の良きライバル関係である両チームのブースターが集まった以外にも、歓喜に沸いたワールドカップ日本代表の比江島慎選手と吉井裕鷹選手がそれぞれ所属するチームの対戦カードであったことは大きな理由の一つだと感じます。会場内には吉井選手のユニフォームやネームタオルを持つ人が増え、比江島選手が3Pやステップで魅せると、今まで以上のどよめきが起こっていました。また開催地もアクセス最高の立地で初めて行く人にとっても好条件だったことでしょう。世界大会でもチャンピオンシップでもないのに満員の光景は圧巻でした。

ファンを魅了する力はもはや頂点。でももっと魅せてくれそうな予感の比江島選手 【(C) Kii】

 本節の同地区争いは1勝1敗の痛み分けとなりましたが、何度観てもこのカードはバスケットの面白いところを詰め込んだヒリヒリする良いゲームになります。過去シーズンから通してアルバルクに6連敗中だったブレックスの勝利の歓喜は熱いものがありました。そして最後の0.1秒まで分からない、あれほど白熱した試合を、ましてや初めて観る人たちがこの観客の中に大勢いるのだと思ったら私まで幸せに感じてしまいます。

 試合だけでなくアルバルク東京のホームアリーナのホスピタリティや取り組み方も大好きです。初めて観る方のためにルールの説明動画が新たに加わっていましたし、アリーナMCもBリーグでは異例の2名体制で、2人の掛け合いやアナウンスもとても心地よく分かりやすいです。

 また、あの広い代々木第一体育館内をすべて歩き回ることは本当に大変なことなのですが、ピンクリボン活動普及のためのスタンプラリー形式のイベントや、健康チェックのブースは大盛況でした。ほかにもドリンクカップを洗浄して返却する「Re-CUP WASHER」も導入されていたり、会場内を歩かせる工夫やスポーツの力を借りて社会環境への取り組みを率先して発信している点もアルバルク東京の魅力の一つだと思います。

 あれだけの観客を動員するからこその運営スタッフさんたちの意識の高さも感じました。代々木第一体育館はとても広いので是非早めに来場して試合以外の楽しみ方を見つけてほしいですし、これをきっかけにもっとアルバルクのホームに訪れる人が増えてくれたらいいなと願っています。

大都会の中心でプロバスケ!今季優勝候補筆頭のアルバルクのホームゲームへ是非! 【(C) Kii】

入団発表のタイミングで長崎のチケットを購入

 さて、つづいての舞台を長崎に移します。

 今季よりB1への昇格を果たした長崎ヴェルカ。B1開幕戦で初勝利、しかも強豪千葉ジェッツに2連勝を飾りました。なんと言っても海外挑戦を続けていたあの馬場雄大選手がBリーグ復帰する場所として決めた今もっとも激アツなチームです。

 話を一度過去に戻しますが、2018-19シーズン、アルバルク東京がリーグ2連覇を果たし、チャンピオンシップMVP選手に選出された年の初秋、馬場選手がNBA挑戦のためにアルバルクを退団することが発表されました。筑波大学在籍中からルカ・パヴィチェビッチHC(現サンロッカーズ渋谷HC)に見出され、ルーキーとしてアルバルクで成長しながら確実にステップアップしていく姿は、なんとなくバスケが好きだった私を完全にBリーグの沼へ引き込んでくれました。

 正直彼を語れるほど精通はしていないと思いますが、馬場雄大選手がいたからこそ今の私がいると言っていいほど、アルバルク時代の彼は強烈なインパクトと興奮を常に与えてくれました。

 海外挑戦への応援メッセージ動画撮影のため「レッツゴー雄大!」のかけ声を送ったあの日から5年ぶりのBリーグ復帰です。復帰までの間は何度か代表戦で彼のプレーを見ていましたが、一日でも早くBリーグに復帰した馬場選手の姿が見たくて、入団発表したのと同時のタイミングで、真っ先にヴェルカのホームチケットを購入しました(笑)。

 出身地富山での試合、恩師ルカがいる渋谷での試合もどちらも魅力的だったのですが、まだ一度も訪れたことのない長崎に行くチャンスができたこと、そして対戦相手が島根スサノオマジックだったこと、そして田中大貴選手の地元愛に私はずっと感化され続けていたので(笑)。遂に長崎遠征を果たすことができました!

ケガから完全復帰し躍動している田中選手。手前のアレックスとまさかの別チームで対戦するとは 【(C) Kii】

 第4節、初のスタメンとなった馬場選手。平日ナイトゲームにもかかわらず、こちらでもホームゲーム過去最多入場者数の記録を更新していました。対するはアルバルク時代のチームメイトである安藤誓哉選手率いる島根スサノオマジック。お互いがマッチアップすることはなくとも、二人が当時とは別のユニフォームを纏って同じコートにいることは不思議でありながら、ただ当時よりはるかに立場も役割も大きくレベルアップしている姿を同時に見られることは感慨深かったです。

ビュフォードとの熱いマッチアップ。ワクワク感が伝わってくるほど 【(C) Kii】

 馬場選手の中でもペリン・ビュフォード選手への評価はとても高いものに間違いありません。初めて相対した瞬間、馬場選手は高揚感に溢れた様子で笑っているようにも見えましたし、全身から溢れる躍動感は昔とまったく変わっていません。開始早々に磨きがかかった3Pを2本連続で沈めてくる安定感、ゲーム中盤では観客のブーイングパフォーマンスに対して不満を表して笑わせる余裕もあったり(笑)、終盤ではNBA出身のブラントリー選手に檄を飛ばしながら指示をしているようなシーンが何度か見られました。

 スピード、テクニック、パワー、エネルギッシュなプレーだけでなくリーダーシップやファンを味方にする力など、ストロングポイントしかない馬場選手。日本に帰って来てくれたことでこうしてプレーが見られる機会が増えることは嬉しい限りですが、彼が有言している通り、まだまだ海外への夢はあきらめず挑戦しつづけてほしいです。そして馬場選手だけでなく、実際にヴェルカの選手を目の当たりにして感じた圧と存在感、前に立ちはだかった時の熱量は今シーズンの台風の目になること間違いなしだと感じました。

島根の後半の追い上げはあいかわらず強い! 【(C) Kii】

バスケの魅力にハマったらたくさんの魅力を発見してほしい

 話は12月開催の天皇杯3次ラウンドの話に飛びますが、アルバルク東京の対戦相手は長崎ヴェルカ。舞台は馬場選手の古巣アリーナ立川立飛です。

 私がアルバルク東京を好きになった当初からの在籍選手はもうザック・バランスキー選手(現キャプテン)しかおりませんが、戦う居場所は違えど、それぞれの場所で成長して対戦相手としてぶつかる瞬間は選手同様、時間の経過を知っているファンにしか分からない感動が必ずあります。なので今シーズン初めてBリーグを観てハマってくれた方が大勢いたとしたなら、一時だけでなくたくさんの魅力を発見しながらできれば長くファンでい続けてほしいなと、今回このコラムを書きながら思っています。

こんなにも美しい長崎の夜景!バスケのおかげで観光もできて世界が広がります 【(C) Kii】

Kii(B MY HERO!特派員)

【(C) Kii】

祖父の形見のカメラと共にBリーグ各アリーナで撮影した写真を通じて魅力を発信中。遠征先では必ず現地のカフェを探訪・ハシゴするほどの生粋のコーヒー好き。バスケだけでなくスポーツが好きすぎて、過去には学生アスリート支援の仕事に携わっていたが、現在は趣味が高じてクリエイターとして表現者の世界へ。自称仕事もバスケも強運女子。3年前から隙間時間に始めた鉛筆画にもハマっている。尊敬してやまない人はバスケの世界へ導いてくれた井上雄彦先生。

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