寄贈品の保管場所はウエインズトヨタ神奈川! 川崎フロンターレの支援する「こども食堂」が次のステージへ

川崎フロンターレ
チーム・協会

【© KAWASAKI FRONTALE】

6月7日(水)、川崎フロンターレが支援をしている「かわさきこども食堂ネットワーク」が抱える課題をパートナー企業とともに持続可能な方法で解決する活動に、自動車販売会社であるウエインズトヨタ神奈川株式会社が加わることが決まり、川崎市内の同社 中原店にて行われた会見で発表した。

こども食堂とは

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まず、皆さんは「こども食堂」のことをご存知だろうか。簡単に言うと年齢等に関係なく安価または無料で食事を提供しているこどもが安心して参加できる場のことである。そのなかで足を運ぶ参加者の多くが小学生とその家族、共働きや子育て世帯を中心に高齢者などの方々を継続的にサポートしていくことで各自が抱える様々な問題の精神的な支えにもなっているのが「こども食堂」だ。

川崎市内にも2017年では17カ所だった数も年々と増加。ただ、ほとんどが地域住民やNPO法人などが運営しており、資金や物資などのリソースに多くの課題を抱えていた。そんな課題解決への力になろうと、昨年の8月にフロンターレは川崎市と連携をし、「かわさきこども食堂ネットワーク」を通じた市内のこども食堂への支援を開始。常日頃からフロンターレをサポートしている多くのスポンサー、パートナー企業に協力を得てロッテ、マルコメ、ドールなど食品関係の企業を通してお菓子や果物を支援し続けている。

保管場所問題

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そのなかで一つの課題が浮き彫りになっていたのが寄贈品の保管場所。フロンターレが支援に加わることで寄贈品量が増えたことは大きなことではあったが、多いときにはミカン箱のダンボール20~30箱になる寄贈品を各こども食堂のスタッフの自宅に保管していた。その現状をなんとかしようとフロンターレの活動に賛同したウエインズトヨタ神奈川が川崎市内の9店舗内のスペースを一時保管として提供することが決定。これにより、かわさきこども食堂ネットワークに参加する市内約45か所のこども食堂への受け渡し拠点として機能することで、一時保管拠点の手配、配送コストの削減に期待ができる体制を整えることができた。

「昨年度は、約5トンの物資を市内のこども食堂へご支援をいただきました。支援が増えることは大変嬉しく思う一方で、支援された物資をどう運ぶのか、どこに保管するのかといった新たな課題が見えてきました。そこで今回、ウエインズトヨタ神奈川様が、各こども食堂への支援物資の一時的な保管にご協力くださることになり大変、心強く思っています」(かわさき こども食堂ネットワーク代表 佐藤由加理さん)

常に川崎市民と寄り添う

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商品を寄贈する支援だけでなく、その後の保管場所の提供を考えられたのもフロンターレがパートナー企業と密な関係を築き、常にどうしたら川崎市民に寄り添うことができるかを考えているからこそだろう。

また、この支援活動を通して「かわさきこども食堂ネットワーク/市内のこども食堂」の存在を知ってもらうことが重要なこと。困っている事情を抱えているけれども、そういった場所を認知していなかったり、知らない人が集まる場所にこどもを行かせたくないなどの理由から利用を躊躇している場合もあるだろう。そこにフロンターレが関わることで、社会に必要な地域コミュニティとして認識してもらうことで積極的に利用してくれるようになれば嬉しい限りだ。

「私たちが単なるサッカークラブではなく、地域社会インフラとしての役割、つまり生活の一部として、なくてはならない存在としてのクラブを目指していきます」

そうフロンターレの吉田明宏 代表取締役社長が話すように、これからも「かわさきこども食堂ネットワーク」への支援を継続し、川崎市の皆さんに寄り添いながら歩んでいけるように、これからも活動を続けていく。

(文:高澤真輝)
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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