楽しんで防災を学ぶ! 「クロス防災フェスsupported by アンカー・ジャパン」
【©KAWASAKI FRONTALE】
これまでは1泊2日で行う「家族ふれあい防災キャンプ」や「家族で学ぶリアル防災訓練」など、事前申し込みをした家族を対象にした防災イベントがメインとなっていたが、今回は幅広い方に参加してほしいという考えから「入場無料」、「申込不要」、「どなたでも参加可能」という形で開催に至った。その理由について、イベント統括を担当した五十嵐誠さんは言う。
「災害は起こらないことが1番ですが、もし起こったときのために日頃から関心をもつこと、防災フェスで学んだことが役立つこともあると思います。だからこそ、多くの方々に防災について幅広く学んでいただきたいんです。今回、僕たちは家族だけではなく、お年寄りの方にも防災の知識を広げてもらいたいという思いで、どなたでも参加できるような形にしました」
多くの方々が足を運んだ「クロス防災フェスsupported by アンカー・ジャパン」 【©KAWASAKI FRONTALE】
実際に非常食を食べるまでの工程を体験。出来上がるまでの時間はブースを見て回っていた 【©KAWASAKI FRONTALE】
また、新しい発見という点では「東日本セキスイ商事」のマンホールトイレが挙げられるだろう。マンホールトイレとは下水道管路にあるマンホールの上に簡易な便座やパネルを設け、災害時において迅速にトイレ機能を確保するもの。イベントでは「災害用マンホールトイレ(貯留型) 防災貯留型トイレシステム」の模型展示や「災害トイレ用テント」の組立体験。プール等からマンホールトイレへ水を送る手押しポンプ「電動・手動切替ポンプ 可搬式緊急送水ユニットETU型」のポンプ体験を行い、多くの方が災害を想定したシチュエーションを夢中になっていた。
そんな会場では笑顔が溢れ、楽しく防災について学ぶことができる空間が作り上げられていたと言えるだろう。それは五十嵐さんがイベント開催するにあたって思い描いていた光景だった。
「とにかく楽しく学んでほしいという思いが強かったので、すごく楽しそうにしている姿を見ることができてよかったです。また、それぞれのブースを全て体験した参加者からは、『知らないことだらけで、学べてよかった』という感想を聞くことができましたし、新しい発見や学びがあったんだなと嬉しく思っています」(五十嵐さん)
川崎市消防団の協力で消火ホースを体験できるブースも 【©KAWASAKI FRONTALE】
(文・高澤真輝)
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