【鹿島アントラーズ】2026年W杯は俺の大会だ!完全復活を期す背番号10、荒木遼太郎の挑戦

鹿島アントラーズ
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【©KASHIMA ANTLERS】

腰椎椎間板ヘルニアでの離脱

 2022シーズン、鹿島アントラーズの荒木遼太郎は自ら10番を志願し、クラブ伝統の番号を背負った。かつてはジーコに始まり、レオナルド、ビスマルク、本山雅志、柴崎岳ら、10番の系譜には偉大な選手たちが並ぶ。
 覚悟、責任と向き合い、満を持して臨んだプロ3年目。しかし――。

「もう全部が嫌すぎて、思い出したくないんです。全部、ダメでした」

 リーグ戦では、わずか13試合の出場にとどまり、奪ったゴールも1つだけ。その唯一のゴールが明治安田生命J1第3節柏戦での決勝点となったが、チームを勝利に導いた記憶も、今となってはネガティブな感情にかき消される。

 2020年に東福岡高から鹿島に加入し、プロ1年目に内田篤人氏以来となる、アントラーズの高卒新人としてのリーグ開幕戦出場を果たした。2年目には城彰二氏以来、史上2人目となる10代でのJリーグ2桁得点を記録。その年のベストヤングプレーヤー賞を受賞し、日本代表にも初選出された。

 2022年はチームの主軸として、さらなる飛躍を目指した。だが、プロ3年目に待ち受けていたのは、プロ入りしてから初めての苦しみだった。

「自信をなくしていたわけではないけれど、思うようなプレーができない。ケガが治ってからも、ずっとそうでした」

 苦しみのきっかけとなったのは、かねてより抱えていた腰痛と臀部痛が悪化したことだった。4月のYBCルヴァンカップグループステージの大分戦後に患部が悪化し、立っていることすら苦しかった。

「以前から痛みはあったのですが、それでも無理してプレーしていたら限界が来てしまったんです」

 そして、検査で「腰椎椎間板ヘルニア」と診断され、長期離脱を強いられることになる。そのときは「痛みがなくなるまで、しっかり治していこう」と前向きにとらえたが、むしろ本当の苦悩と向き合ったのは復帰後だった。

復帰後の苦悩

 そこから治療に専念し、リハビリに励む日々が始まった。ケガを完治させ、またピッチ上でチームメートと勝利を目指して戦うために、「好きなものや食べたいものを優先して口に入れていた」食生活も見直した。

「離脱してからは、健康にいいものや、自分の体に必要なものを取り入れ、それ以外のものは摂取しないことを徹底するようになりました」

 離脱してから4カ月が経ち、9月の明治安田生命J1第28節浦和戦で、ピッチに戻った。だが、かつての輝きを取り戻すことができない。

「スタミナやフィジカル、試合勘など、まだまだコンディションがベストな状態とはいえない。試合に出ても満足のいくプレーができなくて……」

 それ以降も荒木の出場時間は限られた。チームに勝利をもたらすことはできず、タイトル獲得に向けてシーズン後半戦に巻き返しを図ったチームの起爆剤にもなれなかった。

「思い通りに動けないし、体のキレもない。とにかく悔しかった」

 荒木の視界に広がっていた曇り空は晴れ間を見せぬまま、2022シーズンの戦いが終幕した。

【©KASHIMA ANTLERS】

復活へ、そしてタイトル獲得へ

 オフシーズンに入り、故郷の熊本県で自主トレに励む日々が始まった。

「チームに貢献できなかったぶん、2023年はより活躍したい。試合に出続けて、結果を出したい」

 その一心で、自らの体を鍛え直した。新シーズンに向けて、まずは自身のコンディションを上げることに優先的に取り組み、課題としていた守備面の改善もはかった。

「ケガをする前は、まだ体が弱いほうだと自覚していたので、筋肉量を増やすために筋トレもしています。体のキレを取り戻して、ベストな状態まで持っていきたい。守備面でも、対人のメニューや体の使い方のトレーニングを頑張りました」

 また、岩政大樹監督が目指す“臨機応変に、変幻自在に”戦うチームの主軸となるために、プレーの幅を広げることにも挑戦している。

「本心ではピッチの中央でプレーしたい思いがあるけれど、サイドのアタッカーだったり、インサイドハーフだったり、そういったポジションでもしっかりとプレーできるようにしなければいけない。いろんなことにチャレンジして、それらを成功に結びつけたいんです。僕が活躍できれば、必然的にチームにタイトルをもたらすことにもつながると思うので」

 2023シーズンのタイトル奪還に向けて、準備は万端だ。まずは2月18日、アウェイでの明治安田生命J1第1節京都戦で、進化した荒木遼太郎の姿を披露する。

「今は自信があります。そのために、シーズンオフに準備をしてきたので。やっぱり、リーグタイトルを獲りたいです」

 苦悩も葛藤も、すべての経験を成長の糧にする鹿島の10番にとって、新シーズンは“優勝”という形で完全復活を示すときだ。

【©KASHIMA ANTLERS】

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一般前売り価格
イーストゾーン 大人 3,100円 小中高 1,400円 → 一律 1,000円
ウエストゾーン 大人 3,100円 小中高 1,400円 → 一律 1,000円
(価格はすべて税込となります)

<対象試合>
明治安田生命J1リーグ第2節
鹿島アントラーズ vs 川崎フロンターレ
2/25(土)
16:00KICKOFF
茨城県立カシマサッカースタジアム
<招待対象席種>イーストゾーン・ウエストゾーン
<購入方法>チケットのご購入は下記リンクから!

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<対象試合>
明治安田生命J1リーグ第4節
鹿島アントラーズ vs アビスパ福岡
3/12(日)
15:00KICKOFF
茨城県立カシマサッカースタジアム
<招待対象席種>イーストゾーン・ウエストゾーン・サポーターズシート(北ゾーン2階席) ※いずれも自由席
<申込対象者>2023年4月1日時点で満18歳以下の方 ※18歳以上の同伴の方も1名まで可
<申込方法>お申込みは下記リンクから!
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著者プロフィール

1991年10月、地元5自治体43企業の出資を経て、茨城県鹿島町(現鹿嶋市)に鹿島アントラーズFCが誕生。鹿角を意味する「アントラーズ」というクラブ名は、地域を代表する鹿島神宮の神鹿にちなみ、茨城県の“いばら”をイメージしている。本拠地は茨城県立カシマサッカースタジアム。2000年に国内主要タイトル3冠、2007~2009年にJ1リーグ史上初の3連覇、2018年にAFCアジアチャンピオンズリーグ初優勝を果たすなど、これまでにJリーグクラブ最多となる主要タイトル20冠を獲得している。

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