プロローグ

 運命に愛される選手は、決して運が良いだけの選手ではない。状況を見渡し、把握し、期待される役割を全うできる力がある選手にしか、スターになるための場面は巡ってこない。2019年に引退を決断した阿部慎之助は、まさにそういう選手だった。5年ぶりのリーグ優勝、突然の引退発表、そして引退試合での本塁打。カメラが追い続けた5年間の歩みの中から、阿部にとって激動の年となった19年シーズンをスポーツナビで公開する。孤高の野球人とは一線を画す「組織人」の、チームで輝くための生きざまを味わってほしい。

書籍「見抜く力 阿部慎之助の流儀」

見抜く力 阿部慎之助の流儀

写真提供:双葉社

 昨年、19年間の現役生活にピリオドを打った阿部慎之助。読売ジャイアンツの第18代主将として、チームを8度のリーグ優勝、3度の日本一に導いた。エリート街道を歩んできた阿部だが、コンバートや二軍での調整が続く日々に、弱音をもらすこともあった。それでもチームのために尽くし続けた引退までの5年間を、テレビ東京『Sports17ウォッチャー』取材班が密着。カメラだけに見せた素顔、本音が収録されている。著・長南武、金子卓麿。1500円+税で絶賛発売中。

出版社:株式会社双葉社

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