2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【エナジックスポーツ】はじける「スマイルポップコーン」 ノーサイン野球で初切符(沖縄県)

毎日新聞

センバツ出場が決まり、拳を固めるエナジックスポーツの選手たち 【吉田航太撮影】

 第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。

「相手の予測をこえたプレーが可能に」

 近年、沖縄尚学と興南の2強体制が続いている沖縄で、学校創立4年目、野球部は創部3年目の新鋭が初の甲子園切符をつかんだ。フロックではなく、昨夏は沖縄大会で準優勝、昨秋は九州大会で準優勝と着実に階段を上っている。

 主催者のアンケートで、チームの首脳陣が指導方針や信条を書く欄に見慣れない単語があった。「スマイルポップコーン」。チームの造語で、フライパンの上のポップコーンのように、はじける笑顔を連想させるポップで活気に満ちたキーワードだ。

 試合スタイルにも、そんな信条は表れている。2014年春に同県の美里工を春夏通じて初の甲子園に導いた実績がある神谷嘉宗監督が掲げるのは「ノーサイン野球」。練習でも試合でも、神谷監督はサインを出さず、選手たちが集中力を研ぎ澄ませ、アイコンタクトでコミュニケーションして次のプレーを決めている。

 連携ミスも時にあるが、「型にはまらない自由な発想で相手の予測を超えたプレーが可能になる」と自信に満ちた言葉がアンケートには記載されていた。

情報系の検定取得多数 趣味は「エイサー」に「沖縄闘牛」

大会前に主催者がエナジックスポーツの選手23人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 同校は硬式野球とゴルフを指定強化競技とし、トップアスリートの育成を主眼に置く。3月6日のキャプテントークでも、砂川誠吾主将に「どのような学校生活を送っているのか」と質問が寄せられるなど、他校の主将も生まれたての学校に興味津々の様子だった。

 スポーツに特化した学校をうたうが、資格取得も重視している。選手23人に実施したアンケートでは、取得した資格として「日本語ワープロ検定3級」と記した選手は10人おり、「情報処理検定3級」も5人。情報系の初歩から勉強を重ねている選手が多い。

 選手の大半は沖縄出身で、趣味を尋ねる質問では、伊佐英太選手と宮城飛斗選手が沖縄の伝統芸能「エイサー」を挙げ、瀬良垣壱瑠投手は「沖縄闘牛」と答えた。将来の夢は「未定」が6人で最も多く、エースの久高颯投手やイーマン琉海(るかい)選手らが書いた「プロ野球選手」が5人で続く。

 まだ卒業生は少なく、アルプス応援も初めて。これまでの大会では、地域の小中学生で構成されたチアリーディングチーム「ハニーズ」が応援に駆けつけてくれた。地元の応援を背に、初の大舞台でも、はじける笑顔を野球ファンに焼き付ける。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント