2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【敦賀気比】好打を支える「七回28得点練習」 出場校最長の5年連続出場(福井県)

毎日新聞

センバツ出場が決まり、喜ぶ敦賀気比の選手たち 【中川祐一撮影】

 第 97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。

選手の心に刻まれた明治神宮大会

 2015年のセンバツで北陸勢初の甲子園優勝を果たすなど、全国の舞台の常連校だが、主催者が選手26人にアンケートしたところ、野球に関する思い出で最も印象に残っていることについて、昨秋の明治神宮大会と答えた選手が半数以上の14人いた。北信越王者をつかみ、自分たちの代になって臨んだ最初の全国大会の記憶は鮮烈だった。

 身長163センチと小柄な体からチーム一の打球飛距離を誇る小林拓斗捕手は初戦の準々決勝・沖縄尚学戦で放ったホームランを挙げ、主将で「不動の先頭打者」と東哲平監督も評価する岡部飛雄馬主将も同じ試合で放った3ランと回答した。エース左腕・管田彪翔投手はタイブレークにもつれ込んだ準決勝・広島商戦の延長十一回、自身のボークでリードを広げられた場面を挙げた。

 4強入りした神宮での自信や後悔を胸に冬を越えた選手たち。センバツは出場32校中で最長となる5年連続の出場だが、過去4年は初戦敗退。8年ぶりの春の白星をかけた初戦の滋賀短大付戦が、2度目の頂点に向けた一歩目となる。

練習は基本を徹底 ユニークな練習も

大会前に主催者が敦賀気比の選手26人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 アンケートの「独自の練習」欄は「特に変わった練習はしておらず基本練習をとことんできるまで反復します」「一球一球に集中して試合の緊張感を持ってしています」と記入されていた。地道な基本の徹底が強豪を支えている。

 一方、6日に開催されたキャプテントークでは、岡部主将から「七回28得点練習」というユニークな練習方法が紹介された。コーチがマウンドの前から投げる山なりの球を打ち続け、7イニングで28得点することを目指す練習。「どうすれば点が取れるかを知るための練習。何回やってもなかなか28点は取れない」(岡部主将)といい、簡単にアウトにならない術を実戦的な練習で鍛え上げ、秋季大会ではたびたびビッグイニングを作った。

 また「将来の夢」を選手に尋ねると、管田投手ら8人が回答した「プロ野球選手」が最多。「メジャーリーガー」も4人。米大リーグ・レッドソックスの吉田正尚選手ら国内外でプロとして活躍するOBが多く、今年も多くの選手がさらなる飛翔を目標に甲子園に臨む。

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