人気アマが試打!キャロウェイ最新「ELYTE(エリート)」ドライバー4モデルを打ち比べ

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2025年早々に新商品を発表したキャロウェイ。例年通りドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティー、アイアンと発表があり、どれも注目を集めています。
その中でもアマチュアゴルファーが一番気になるのはドライバーではないでしょうか?

今回はオレンジマンが新作「ELYTE(エリート)」ドライバーを実際に試打し、データと共に深掘りしていきます。

︎「ELYTE」シリーズは4種類のヘッド

今回発表された「ELYTE」シリーズのヘッドは4種類あります。

・スピードと寛容性を両立した「ELYTE」
・理想的なハイドローが打てる「ELYTE X」
・進化した優しさの「ELYTE MAX FAST」
・正確無比の強弾道「ELYTE トリプルダイヤモンド」

キャロウェイではお馴染みの仕様となっています。前作同様にはっきりと性能は分かれるのでしょうか?それぞれの特徴とデータの違いをじっくりと見ていきましょう。

見た目で分かること

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初めて画像で見た印象は、旧作の「エピックシリーズ」を思わせるカラーリングでした。黒をベースに白と緑が印象的に配置されていて、見慣れたカラーリングながらも新しさを感じるデザインです。前作の「パラダイムAiスモーク」が落ち着いた硬派なイメージだったので、今作「ELYTE」は少しポップな印象を受けますね。

ソールを見てみると、4モデルあるヘッドはどれも統一感のあるデザインですが、よく見ると細かい違いがあり、性能の違いが伺えます。「MAX FAST」、「X」には後方に二つのウェイトが装着されていて、前方にはウェイトが無いことから、球の高さを出す役割があるのでしょう。「スタンダード」には3つのウェイトが装着されています。どれも弾道を調整するウェイトですが、これまでにあったようにスライド式ではなく、取り外して付け替える仕様になっています。「トリプルダイヤモンド」にはウェイトが2つ装着されているものの、左右の弾道調整ができるタイプではありません。おそらく前後の入れ替えは可能だと思うので、弾道高さの調整はできそうです。

構えてみると、「スタンダード」と「X」の形状は非常によく似ていますが、よく見るとフェースのトップラインは「スタンダード」の方が若干オープン気味に逃げている印象で、「X」はスクエアに近く捕まり顔をしています。さらに「X」は後方に伸びた形状に見えました。「MAX FAST」はそんな「X」よりもさらにクローズ気味で捕まりが良いクラブなのが分かります。「トリプルダイヤモンド」は「スタンダード」よりもさらにオープンですし、ヘッドサイズも一回り小さいので、楽なクラブという印象はありません。その分ディープな作りでもありますし、万人に向けたモデルではないのでしょう。

また「トリプルダイヤモンド」はクラウンが艶ありグロス塗装になっていて、他3機種のマットな質感に比べると引き締まった印象です。

さらに一番大きな変化でいえば、これまでのシリーズにもあった「MAX FAST」に、ついにアジャスタブルホーゼル(カチャカチャ機能)が採用されました。シャフトによっては使えるユーザーも増えると思うので、ありがたい仕様変更だと思います。

実際に打ってみた

今回の試打では、すべて純正シャフトでの試打です。フレックスはSで統一しています。

・「MAX FAST」がLIN-Q GREEN 40 for Callaway
・「X」と「スタンダード」がVENTUS GREEN 50 fo Callaway
・「トリプルダイヤモンド」がTENSEI GREEN 60 for Callaway

ヘッドスピードは45m/s前後になるように調整して打ち、計測データは5球の平均値になります。「MAX FAST」は45m/sだとアンダースペックになるのでシャフトに合わせて40m/s前後になるように試打しました。

「ELYTE MAX FAST」

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ヘッドスピードは40.4m/sで初速が60.6m/sと高初速。スピン量は2353rpmで適正値。打ち出し角度は16度と適正値、飛距離は232yでなかなかの飛距離性能でした。

クラブ重量273gでクラブバランスもD0なので、前作「パラダイム Ai スモーク MAX FAST」よりもやや優しい設定です。相変わらず振り抜きやすさを感じますし、飛距離性能も高いですね。

過去の"MAX FAST"と付くモデルの中でも、かなり捕まりが良くなっています。それでも構えてみると捕まりすぎるような印象はありませんが、これだけ捕まりがいいと楽といえば楽ですが、案外限定的な方に向けたクラブかもしれませんね。どうしてもスライスが出てしまう方や、ヘッドスピードの速くない方は恩恵を感じるでしょう。また、弾道は決して低弾道ではありませんが高弾道でもありませんでした。これだけ左に捕まりやすいと、どうしてもバックスピンも減るので仕方がないのかもしれません。

とはいえ、大きなミスヒットをしない限り安定したドローボールが打てるのは大きなメリットといえます。

打感は4モデルの中で一番柔らかく、抜けるような打感で打っていて気持ちいい打感に打音でした。

●こんな人にオススメ
・ヘッドスピード40m/s前後の方
・スライサーの方
・弾道の高い方
「ELYTE X」

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ヘッドスピードは45.2m/sで初速が65.1m/sと高初速。スピン量は2131rpmとやや低スピン。打ち出し角度は15度と適正値、飛距離は266yとまずまずの飛距離性能でした。

こちらも「MAX FAST」同様に捕まりがとてもいいクラブでした。初速も速くスピン量も少ないので飛びの要素はありますが、やはり左への曲がり幅は大きく、どうしても飛距離をロスしている印象でした。実際にコースで打てば、ランも出て単純に飛距離は出そうですが、それが毎回左のラフとなると少し考えなくてはいけませんね。もう少し右から出てセンターに帰るようなドローだといいんですけどね…。

ヘッド自体の捕まりがいいので、パワーヒッターの方が硬め重めのシャフトを使い、ヘッドは簡単なものにしたい方にはハマると思います。PGAツアーで活躍中の松山英樹選手もそういう傾向にありますよね。

打感は「MAX FAST」よりやや硬く、打音は"キンッ"という金属音が混ざっていました。これは「スタンダード」と同様です。

●こんな人にオススメ
・リシャフト、カスタム前提の方
・スライサーの方
・打点がバラつく方
「ELYTE」(スタンダード)

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ヘッドスピードは45.2m/sで初速が64.9m/sと高初速。スピン量は2191rpmとやや低スピン。打ち出し角度は15度と適正値、飛距離は269yとなかなかの飛距離性能でした。

基本的には「X」と似た性能ですが、一番の違いは捕まりです。とは言っても「スタンダード」も、捕まりのいいクラブです。「X」よりも左への曲がり幅は少ないので、その分前に飛ぶことで飛距離は出ているのでしょうか。

スピン量も平均2192rpmと、そこそこ低スピンなので、もともと弾道が高い方はもう少しキャリーが伸びて飛距離を出せると思います。捕まりがいいので、フェードヒッターが捕まったフェードボールを打つのにも合うように感じます。

持ち球がドローボールの方は左へのミスを嫌うので、次に紹介する「トリプルダイヤモンド」をオススメしたいですね。

●こんな人にオススメ
・捕まりのいいクラブを求める方
・打点がバラつく方
「ELYTE トリプルダイヤモンド」

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ヘッドスピードは45.4m/sで初速が66.1m/sと高初速。スピン量は1983rpmと低スピン。打ち出し角度は16度と適正値、飛距離は277.5yと抜群の飛距離性能でした。

このクラブは飛びますね!基本的には捕まりが良く、操作しやすい印象でした。左へのサイドスピンが他のモデルよりも減っていますし、低スピンの強弾道で、球の高さもしっかりと出ているのでキャリーも稼げます。

前作の「パラダイム Ai スモーク トリプルダイヤモンド」より捕まりが良い分、少し楽に飛ばせるようになっていますね。いわゆるハードヒッター向けのクラブの位置付けですが、案外使いこなせる方は多いのではないでしょうか。

シャフトが唯一60g台のシャフトになっているので、ヘッドスピードが45m/s以上の方でもしっかりと打っていけます。ヘッドスピード45m/s以上出る方は、全員このモデルでいいのではないでしょうか。

打感は柔らかく、打音は抑え目でかなりこもった音で金属音はなく、個人的にとても好みでした。

このクラブは2025年の飛距離ランキングの上位に来ること間違いなしですね!

●こんな人にオススメ
・前作の「トリプルダイヤモンド」が難しかった方
・ヘッドスピード45m/sを超える方
・艶消しヘッドが苦手な方
・とにかく飛ばしたい方

まとめ

全体的に共通して言えるのが、前作より少し簡単になったように感じました。やはりそこには捕まりの良さがあると思います。特に「トリプルダイヤモンド」はそう感じましたね。飛距離も伸びていますし、買い替えの恩恵はありそうです。さらに「MAX FAST」はついにアジャスタブルホーゼルが採用されたので、弾道調整や手軽にシャフトを交換できるだけでも買い替えの価値はあると思います。

少し気になるところでいうと、全体に共通しているのが、ポンと置いた時にフェースが右を向くように開くので、座りがあまり良くない印象でした。実際に打てばそこまで関係はないのですが、なんとなく気持ち悪く感じる方もいるでしょう。

個人的には「トリプルダイヤモンド」がかなり気になっています。ただただ難しいだけのクラブじゃなくて、優しさもありながら強弾道が打てるので、ヘッドスピード45m/s以上出せる方は「トリプルダイヤモンド」一択と言っても過言ではないかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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