【明治大ラグビー部座談会】経験者が振り返る“花園”の舞台 「高校を卒業しても、もう1回行きたくなるくらいの大会」

斉藤健仁

花園は特別な場所。出場する選手には、楽しんで悔いなく頑張ってほしい

当時の思い出は今も鮮やか。それだけに、これから花園を戦う選手たちへのエールも熱い 【写真/斉藤健仁】

――4人の母校は今冬も花園に出場します。先輩として、母校、そして後輩たちにエールをお願いします!

伊藤 今の3年生は僕たちの準優勝を見て、50人くらい選手が入ってきて、すごく元気な学年です。ベスト16(準々決勝)からが勝負になると思います。昨季、3回戦で負けた(19-24)春日丘と同じ山になったので、対戦したら、リベンジしてほしい!
 SO神尾樹凛、FB永沢拓夢(ともに3年)、CTB福田恒秀道(2年)の3人は上手いですね。春の選抜は成績が良かった(ベスト4)ので、優勝を目指して頑張ってほしいです。

物部 今年のチームは2年生が中心ですが、PR川島大虎(3年)は真面目で良いキャプテン。チームを引っ張っています。(Bシードのため)初戦となる2回戦からきつい相手になりそうですが、勝って、國栃にも勝ってベスト8以上にいってほしい!

海老澤 今年はシードにならなかったけど、「ノーシード爆弾」としていつも通り頑張ってほしい! 同じグループに仰星がいますが、報徳学園は逆境に強いと思うので。 キャプテンのFBタウファテビタ悦幸(3年)のキックがめちゃくちゃ飛ぶので注目してください。

大川 ヒガシは一昨季優勝で、昨季準優勝でしたが、今季は若いメンバー中心で、春の選抜大会、セブンズも結果が出ませんでした。ただ夏合宿で桐蔭学園(神奈川)に勝って、定期戦で天理(奈良)に、さらに12月に石見智翠館にも勝つなど、着実に力をつけてきていると思います。仲間を信じて、自分たちがこの1年間、やってきたことを花園で出して頑張ってもらいたい。NO8古田学央は頼りになるキャプテンだし、副キャプテンのCTB深田衣咲(ともに3年)はチームの流れを変えるプレーをしてくれる。2人に期待しています!

――あらためて、花園という舞台はどんな場所でしたか?

伊藤 すごく特別な場所で、憧れの場所。みんな花園に向けて練習しています。高校を卒業しても、もう1回、行きたくなるくらいの大会でした。出場する高校生は、花園でプレーする時間を大切にして、しっかり楽しんで頑張ってほしいですね。

物部 高校1年から3年間、花園に出ることができましたが、自分を成長させてくれた大会で、花園があるから今の自分があると思います。特に高校3年生は最後の大会なので、全力でやって、楽しんで良い思い出にしてほしいですね!

海老澤 花園は本当に高校時代で一番熱い大会だったし、一生思い出に残ると思うので、出場する選手には頑張ってほしい!

大川 高校2年でベスト4、3年は優勝と花園は悔しさと喜びを味わった大会でした。人生において大事な分岐点になると思います。花園に向けて良い準備をしてほしいし、特に最後の大会になる高校3年生は、今まで支えてくれた人に恩返しもしてほしい。いろんな人の思いが詰まっている大会なので、悔いなく1年間やってきたことを体現してほしいですね。

――最後に、大学選手権に向けての意気込みをお願いします!

伊藤 関東対抗戦は3位でしたが、1試合1試合成長して、「奪還」に向けて良い準備をしたい。自分の持ち味を出してチームに貢献できればいいな。

物部 強い相手が続くので「奪還」に向けて、特にセットプレー、コンタクトで貢献できるように頑張ります!

大川 まず、チーム内の競争に勝ってメンバーに入れるようにすることと、試合に出たら泥臭いプレーを見てもらえればと思います。

海老澤 関東対抗戦ではチームとしても個人としても納得いく内容ではなかったので、大学選手権では1試合1試合成長して(王座を)「奪還」します。もし、次に早稲田大と対戦したら必ずトライを獲ります!

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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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