A東京のライアン・ロシターが2回目の月間MVP受賞…スタートダッシュを牽引したチームリーダーは今季も健在

10月の月間MVPに選ばれたロシター。昨年11月に続く自身2度目の受賞となった 【提供:アルバルク東京】

 Bリーグの月間MVPに相当する「B.LEAGUE Monthly MVP by 日本郵便」は、選考委員長の佐々木クリス氏をはじめとした選考委員による合議で決定している。2024-25レギュラーシーズンの10月はアルバルク東京のライアン・ロシター選手が受賞した。

 2013年に来日、今年で12シーズン目を迎えるロシターは今年で35歳。2019年12月に日本国籍を獲得して「帰化選手」としてプレーするも、もともと個人プレーに走らず、フォア・ザ・チームをモットーとする“サムライプレーヤー”。アルバルク東京在籍4シーズン目にして2回目のバイスキャプテンを務めるリーダーがチームを勝利に牽引する。

 8勝1敗と開幕ダッシュに成功したA東京において、ロシターは1試合平均12.8得点10.1リバウンドと月間のスタッツでダブルダブルを達成。今年で35歳となるものの、衰えることを知らないロシターがインタビューに応じ、6シーズンぶりのリーグ制覇を目指すチームの状況、自身のコンディションやその調整法について話してくれた。

10月は中地区において首位を堅持、個人スタッツもダブルダブル達成

――2024年10月の「B.LEAGUE Monthly MVP by 日本郵便」受賞、おめでとうございます。昨年の11月に続いて2度目の受賞です。まずはその感想から聞かせてください。

 昨年もこの賞をいただいたことは覚えています。今回も非常にうれしいですが、これは個人の成績だけでなく、チームの勝利がもたらしてくれたこと。チームメイトにも感謝したいと思います。

――今シーズンの開幕月だった10月を振り返っていただけますか。
 8勝1敗という成績を残すことができ、素晴らしいスタートが切れたと思います。ただチームとして悔やまれるのが、三遠(ネオフェニックス)戦のGAME2(10月20日)。最大で14点のリードがあり、第4クォーターの開始3分過ぎまでリードしていたのに逆転負けを喫しました。アウェーで2連勝するチャンスがあったのにそれを逃してしまったので、ちょっと心が重いです。勝った試合よりも負けた試合のほうが印象に残っていますね。

特にリバウンドにはプライドを持って臨んでいる 【(C) B.LEAGUE】

――個人成績では9試合で1試合平均12.8得点10.1リバウンドのダブルダブルを達成しました。これに関してはいかがですか。

 自分としてはオフェンスよりもディフェンスに対する意識を高く持っています。A東京のアドバンテージは何と言ってもディフェンス。これをベースにゲームプランを整えていきます。自分は得点よりもディフェンスに重きを置き、そしてリバウンドにはプライドを持って臨んでいますので、毎試合1本でも多くリバウンドを取ってチームに貢献したいですね。オフェンス面では試合によってはシュートだけでなく、アシストの数が増える試合もあります。とにかくディフェンス、そしてリバウンドへの意識を重視しています。

――一方で10月13日の横浜ビー・コルセアーズ戦のGAME2では、今シーズン最多の27得点17リバウンドを記録しました。この試合を振り返っていただけますか。

 横浜BCとの2試合は、まさに先ほど私がお話した良い例の試合だと思います。前日に行われたGAME1で私は8得点に終わっています。ただし、アシストは6本を記録しました。この試合は横浜BCのディフェンスを見て、自分が攻めるよりも我々のシューター陣、安藤(周人)、レオ(レオナルド・メインデル)と、インサイドのパートナーであるセバス(セバスチャン・サイズ)を活かそうとしました。そして、次戦のGAME2では自分で攻められると判断した結果、27得点につながったと思いますし、プライドを持って臨んでいるリバウンドでも勝利に貢献できたと思います。

――今おっしゃったように、今シーズンは得点を狙いにいく試合とアシストやディフェンス、リバウンドに徹する試合のコントラストがはっきりしているように思います。これはご自身の判断ですか。それとも(デイニアス)アドマイティスヘッドコーチの指示ですか。

 基本はヘッドコーチの指示ですが、状況に応じて自分で判断している場合もあります。ゲームプランの中には、相手のどこを狙ってオフェンスをするのかが常にありますし、対戦チームによってウィークポイントが違いますから、セバスを中心に攻める場合もあれば、自分が攻めていくときもあります。ここで大切なのはヘッドコーチのゲームプランに従い、それを遂行することです。アドマイティスヘッドコーチに関しては、信頼関係がきっちりと構築されているので、指示通りに自分が行くときもあれば、自分がパスを判断する場合でも自信を持ってプレーしています。試合の中で相手のディフェンスシステムが変化するなど、試合の状況は常に変わるものです。それらの駆け引きをしっかり読んで、一番いいプレーを選択するように心がけています。

「印象に残っているのは三遠に敗れた試合」とロシターは回答 【(C) B.LEAGUE】

――横浜BC戦以外で印象に残っている試合はありますか。

 勝った試合ではなく、敗れた三遠のGAME2ですね。はっきりと覚えていますよ。本当に悔しいの一言です。もちろん、三遠が強豪であることはわかっていますが、アウェーで連勝することが可能でした。ただ勝ち切れなかったことは今後の課題になります。強いチームに連勝することが優勝につながると思っていますし、今シーズンでも同じような状況になることが出てくると思いますが、その場合でもきっちりと勝ち切りたいと思います。

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