松山英樹の偉業を中国メディアが称賛 韓国のレジェンドもゴルフへの姿勢を高評価

北村収

韓国のレジェンドは松山のゴルフ愛と上達意欲を高く評価

 日本ツアーでのプレー経験もあるK・J・チョイ(韓国)は、PGAツアーで8勝を挙げ、松山が更新するまでアジア人最多勝記録を保持していた。さらに今年は、シニアメジャーである全英シニアオープンを制するなど、現在も活躍中だ。

 この韓国のレジェンドであるチョイは「最初に松山を見たときから、彼が特別であることは分かっていた」と今年3月にPGAツアーの公式サイトで発表された記事で語った。さらに「松山のボールを打つ際のインパクト、姿勢、人との接し方は他の選手とは一線を画している。彼には正しい基本が備わっており、一貫してそれを保てば偉大なプレーヤーになると確信していた。彼には特別な何かがあった」と出会った頃の印象を述べた。

 松山の成功の要因については、「優れたボールストライク技術だけでなく、彼の優れたメンタルの強さと気質である」と分析。「彼は感情をよくコントロールし、ゲームに集中し、どんな挑戦にも恐れを抱かない。彼はゴルフに対して献身的であり、彼がゴルフに費やしている時間は驚異的だ。ゴルフに対する愛と上達したいという意欲が、彼を特別な存在にしている」と高く評価している。

松山自身もアジアの選手の目標であることを意識

2015年に韓国で開催されたプレジデンツカップで世界選抜の副キャプテンを務めたK・J・チョイ(左)と松山英樹 【Photo by Stan Badz/PGA TOUR】

 8月の「フェデックスセントジュード選手権」勝利直後、アジア最多となる10勝を挙げたことを問われた松山は、「(アジア人最多勝の)記録を伸ばしているのはすごくうれしいと思うし、他のアジアの選手も頑張っているので、追いつかれないようにどんどん記録を伸ばしていけるように頑張りたいなと思う」と語った。

 松山の活躍は、日本のみならずアジア全体の選手たちに希望を与え、新たな挑戦を促している。そして松山から刺激を受け、アジアから生まれた新たなスター選手たちが、世界のゴルフシーンをさらに進化させていく。日本の松山英樹というだけでなく、“HIDEKI MATSUYAMA”はアジアのゴルフを躍進させる原動力なのだ。

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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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