杉谷拳士氏「大興奮ですよ」 大谷翔平、伝説の50−50シーズンを深掘り

加賀一輝

大谷翔平の「50本塁打ー50盗塁」達成に元日本ハムの杉谷拳士氏は興奮を隠さない 【スポーツナビ】

 スポーツナビとABEMAがYouTubeでコラボ! その名も「MLB研究所」。あっと驚くデータや数字を用いて選手の凄さやMLBの魅力を語り尽くす。今回は元日本ハムの杉谷拳士氏、MLB評論家の福島良一氏、データスタジアムのアナリスト・小林展久氏をゲストに招き、DJケチャップ氏が軽快なトーンで番組を進める。

 テーマは「大谷翔平、伝説のシーズンをデータで振り返る」。前人未到の「50本塁打ー50盗塁」を達成した大谷の凄さに迫っていく。

史上6人目の「40ー40クラブ」入り

大谷が史上6人目となる「40ー40クラブ」に仲間入り 【スポーツナビ】

 収録は48号本塁打が出た日(日本時間9月18日)に行われた。杉谷氏が「大興奮ですよ」と率直な気持ちを話せば、福島氏も「本塁打と盗塁がぼほ同じペースで進むのが良いんです」と絶賛。のっけからテンションが最高潮に達する中で、本編に入っていった。

 まずは歴代の「40ー40」達成者と今後の展望について。

 1988年、ホセ・カンセコが初めて「40ー40」を達成。以来、バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス、アルフォンソ・ソリアーノ、ロナルド・アクーニャJr.と続き、大谷が史上6人目となる「40ー40クラブ」への仲間入りを果たした。このあたりの歴史的見地については、福島氏の一気に捲し立てる喋りを見てもらいたい。

 一方、小林氏は「現在のMLBはパワーとスピードを兼ね備えた選手が増えており、今後も40ー40達成者は現れるでしょう。大谷選手も2回目、3回目と達成する可能性はあると思います」と見解を述べている。

 日本球界では誰も達成していない「40ー40」。杉谷氏は“超人”糸井嘉男氏を引き合いに出しながら、その難しさを説明。いかに大谷がとんでもないことをやっているのか、動画を見ればさらに伝わること請け合いだ。

「確率の高い盗塁」を志す

大谷が盗塁数を伸ばし続ける理由とは 【スポーツナビ】

 今季の大谷は盗塁数が飛躍的に増えたが、小林氏は「確率の高い盗塁を志しているのでは」と仮説を立てる。盗塁をしやすい相手、タイミング、状況を見て仕掛けているという。

 代表的な例が、変化球が投げられたとき。なんと成功率は100%(※収録時)を誇る。ご存知の通り、変化球は速球に比べてスピードが落ち、捕手の捕球動作も変化する分煩雑になる。そして、相手バッテリーの配球を読んで走る点を考えれば、ベンチや一塁ベースコーチとのコミュニケーションが良好なことも浮かび上がってくる。

 杉谷氏は「大谷選手は投手もやっているので、投手の心理がわかっている。だからこそ捕手が送球を諦めるような完璧な盗塁を決められている」と指摘。まさに二刀流ならではの理由と言えるだろう。

 本稿執筆時では56盗塁まで伸ばし、イチロー氏の持つ日本人選手記録に並んでいる。来るポストシーズンでも、大谷の足がドジャースを世界一に導くかもしれない。

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著者プロフィール

1988年3月6日、愛知県生まれ。成蹊大学卒業後、一般企業を経て独立。ライティング、MCなど幅広く活動する。2016年〜23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。

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