“名手”市原弘大の即効レッスン ⑩上げるアプローチ
基本的にボールを上げるアプローチでミスをする人には、すくい打つ傾向があります。自分の操作によって上げる意識が強いと思われますが、ボールの下からヘッドを入れることで、ダフリやトップなどのミスを誘発します。
また、ルックアップも要注意です。インパクトの前に顔が上がってしまうため、上体が起き上がり、クラブヘッドがボールまで届かず、ボールの頭を打ってしまいます。さらに、ダウンスイングでスイングスピードを緩めることも避けましょう。たとえバックスイングが大きくても、SWはロフトが大きいので、ボールは高く上がるだけです。それをこんなにバックスイングを大きくしてもいいのかと思い、ダウンスイングでスイングスピードを緩めると、ボールの手前をダフってしまいます。多少大きめのバックスイングをとり、しっかりとフォロースルーまで振り抜きましょう。
アドレスではSWのクラブフェースを開かず、スクエアに構えましょう。ボールを左足爪先の前にセットしたら、ほぼスクエアスタンスで構えます。両手の位置は左足太腿内側の前になるので、ややハンドレートになります。ハンドファーストに構えると、SWのロフトが立ち、ボールが上がりにくくなるので気をつけましょう。
ボール位置は左足爪先の前。フェース面は目標にスクエアに合わせ、ほぼスクエアスタンスに構える。両手は左足太腿内側の前 【スポニチ】
ボールをクリーンに打とうという意識も捨てましょう。SWにはバンスといってソールが少し膨らんだ部分があります。フェースを閉じてさえいなければ、このバンスを利用できます。極端な話、ボールの20センチ手前にヘッドを下ろしても、芝の上をバンスが滑ってくれるので、ボールをフェース面で拾うことができます。そのままロフトどおりにボールを上げてくれる分、砲台グリーンにも十分対応できます。
ボールの20センチ手前にクラブヘッドを下ろしても構わない 【スポニチ】
そのままボールまでバンスを滑らせていく 【スポニチ】
(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
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