“名手”市原弘大の即効レッスン ⑨グリーン周りのアプローチ
その原因は、両者のアプローチに対する向きあい方にあります。ツアープロは、ボールがグリーンに落ちてからどのような転がりをするのかイメージし、最適な場所にボールを落とすことを第一に考えます。
ところが、アベレージゴルファーはミスが気になるあまり、ボールにクラブヘッドをいかにコンタクトさせるかに意識が集中します。これでは、距離感を出せなくて当たり前でしょう。
まずは、ミスをするかもしれないという不安を取り除くことが先決です。お勧めしたいのは、クラブを短く持ち、ヒールを少し浮かせて構えたら、トウ寄りでボールをヒットするアプローチです。
クラブフェースの真ん中ではなく、トウ寄りでボールをヒットする 【スポニチ】
ヒールを浮かせて構えておけば、それだけ接地面積が狭くなり、芝の抵抗を受けにくくなります。多少ボールの手前にヘッドを下ろしても、そのままスーッとヘッドが滑るので、ダフりにもなりません。ダフり、トップの心配がなくなった分、距離感に集中できます。自分がボールを落としたい距離に応じて、振り幅を調整しましょう。
使用クラブはPWかAW。ボールを転がしたいので、アドレスではボールを右足爪先の前くらいに置き、ハンドファーストに構えます。ロフトは立ちますが、元々ロフトの大きなクラブを使用しているので、多少は上がります。ただし、バンカーを超えるほどは上がらないので、それ以外の状況で採用しましょう。スタンスは狭めです。広いとダフりやすくなります。
テイクバックではヘッドを真っすぐか、ややインサイドに上げます。
テークバックではクラブヘッドを真っ直ぐかインサイドに上げる 【スポニチ】
インパクト後もしっかり腰を回していくと、芝の抵抗を受けにくい 【スポニチ】
(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ