“名手”市原弘大の即効レッスン ④力まずに打つ
果たして、そのようなスイングでボールは遠くへ飛ぶでしょうか。答えはNOです。力むことにより、クラブが正しいスイング軌道から外れ、ミート率が下がります。さらに、ヘッドスピードも上がりません。
意外とクラブを軽く振った時の方が、遠くまで飛んだ経験があると思います。リラックスしてクラブを振った方が、ヘッドスピードも上がるし、クラブが正しい軌道から外れにくいのでミート率も上がるからです。ただ、力を抜き過ぎても、スイング自体が緩んでしまい、逆に飛距離が伸びません。
プロがクラブを軽く振っているのにスイングに緩みがないのは、スイング中に力を入れる場所があるからです。そのポイントがあるからこそ、力強いボールを打てると言ってもいいでしょう。それは私の場合、ダウンスイングの切り返しになります。
力を入れるポイントはダウンスイングの切り返し 【スポニチ】
力を入れた後は体を回転するだけでいい 【スポニチ】
アベレージゴルファーは、インパクトに対する意識が強いため、フィニッシュまで振り切れませんが、切り返しで力を入れると、フィニッシュまで一気に振り抜くことができます。いわゆる、インパクトが通過点になるわけです。
力を入れる感覚をつかむために、練習場ではショートアイアンでボールを打ってみましょう。
力を入れる感覚をつかむ練習はショートアイアンで 【スポニチ】
思い切り高く跳び上がる必要はありません。両足の爪先が地面から少し離れるぐらいで十分です。もしくは、肩の上げ下げだけでもいいでしょう。
とにかくリラックスした状態でアドレスすることです。アドレスの時点から力んでしまうと、ダウンスイングの切り返しで力を入れることはできません。この感覚をつかんだら、ドライバーショットだけでなく、他のクラブでもスムーズに振れるようになるので、距離感と方向性も上がることが期待できます。
(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)
◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。
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