ゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんに、2024年上半期に発売され、注目を集めたドライバーについて語っていただきました。今回はPING「G430 MAX 10K ドライバー」とコブラ「ダークスピード」シリーズについて。両メーカーのドライバーをすでに購入した方も、購入を迷っている方も必見です！

小倉：今年の上半期にドライバー市場をリードしたのはG430 MAX 10Kでした。非常に売れ続けているそうなんです。

鶴原：納得ですね。予想はしてました。

小倉：鶴さんはこれを購入してましたよね。

鶴原：はい、買いましたし、使ってみました。いいドライバーです（笑）。

小倉：私も一応打たせてはいただきました。曲がらない、いいドライバーだと思いましたよ。やっぱり物理的に曲がらないのは、ドライバーが苦手な人にとって非常に魅力的なものじゃないですか。実際に打ってみて多少芯を外しても曲がらないというのは体感できました。

石井：G430 MAXも十分曲がらなかったけど、その曲がらなさに低スピン感が出たというのが10Kの特徴かなと思う。G430 MAXは曲がらないけどちょっと飛びがそこまでない。尖ってないというところが10Kになったら低スピンになって結構すっ飛んでいくので、やはりビビッと来るものがあります。

小倉：G430が登場してから1年半くらい経ちましたかね。それでも派生モデルが出て、ここまで売れている。

石井：ここに追加モデルを投入するくらいG430に自信があるんでしょう。

小倉：本当に王者の風格があるというか、ユーティリティや他のジャンルを見てもG430は売れてますから、すごいなと思います。

石井：それに1〜2個前のモデルでも中古市場でも値崩れしてない。PINGのクラブの評価が皆さんに知れ渡ったのかなと思いますね。

小倉：これは試打させてもらったんですけど、LSの尖り具合が前作よりもさらに尖っていて。

鶴原：LSはもともとちょっと飛び抜けたモデルですよね。

小倉：本当にどうにもならない感じ。でも何とかして普段と違うスイングをして、ティーを高くしてアッパーブローにしてつかまるとめちゃめちゃ飛んだんですよ。

石井：でも、ダークスピード LSで仮にロフトを12度くらいにしたら、小倉さんがほしがる性能じゃないのかなって思う。

鶴原：重心浅くてね。

石井：浅くてぐりぐり出来て、多分ジェントル過ぎないと思うよ。

小倉：見た目とのギャップがあったし、つかまらない。ウェイトまではイジってないですけど、基本的にフェースが動かなかったです。

鶴原：Xはすごい良かった。曲がりづらいし、スピンも少なめでオフセンターヒットにも強い。だからキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE MAX」とかといい勝負するのがダークスピード Xかなという感じがしました。

石井：何だかんだ計測すると、いつも数字がいいんですよ、コブラ。

小倉：前作は石井さんバッグに入れてましたよね。

石井：TR-Zもあったし前のLTD-Xも良かったし。意外とやってみると数字がいい。でも意外と難しかったりもする。

小倉：手強い感じがすごいんだけど、1回手懐けるとすごい球が出るみたいな。

石井：手の内に入れたときには本当にポテンシャルを発揮してくれると思います。

小倉：すごい尖ったクラブで毎回楽しめる人ならいいと思いますけどね。

石井：ただ、毎回ウェイトの形が変わる。追加ウェイトを買おうと思った時に次のモデルには使えない。他メーカーだと同じウェイトが流用できるじゃないですか。

小倉：同じというのが多いですね。基本的に自分はダークスピードXもダメでした。Xも逃げて行っちゃう。MAXでやっとオートマチックにドローがほにょほにょぐらいです。クラブ自体としてもハマる人はドハマリすんでしょうけど、やはりそれぞれのモデルが尖っている。MAXが一番オートマチックなのでいろんな人に合うと思う。

石井：今回はカラーリングが真っ黒ということもあり、見た目もなんかかっこいい。特に黒系の締まった感じのギアが好きという層にとっては、シンプルでいいなと思います。

※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。