【YouTube】ABEMAコラボ企画 「MLB研究所」

「時代が変わった」大谷とジャッジは三冠王を取れる? 元メジャーリーガー、評論家、アナリストが徹底討論

加賀一輝

【ABEMA 野球【公式】 / アベマでMLB(外部)】

 スポーツナビとABEMAがYouTubeでコラボ! その名も「MLB研究所」。あっと驚くデータや数字を用いて選手の凄さやMLBの魅力を語り尽くす。今回は元メジャーリーガーの西岡剛氏、MLB評論家の福島良一氏、データスタジアムのアナリスト・小林展久氏をゲストに招き、DJケチャップ氏が軽快なトーンで番組を進める。

 テーマはすばり「データで丸裸!大谷翔平vs.アーロン・ジャッジ」。三冠王が期待される2人のスラッガーに迫っていく。

三冠王の最大の難関は「打率」

「これはもうMVP確定でしょ、2人とも。この先(のシーズンを)見なくてもいいぐらい」

 西岡氏の確信めいたコメントに福島氏も「別格ですね」と話を広げる。なんといってもア・リーグ、ナ・リーグの両方で三冠王の快挙が達成されるかもしれないのだから。

 前半戦終了時点における大谷、ジャッジの打撃三部門の成績は下記の通り。ともにリーグトップの本塁打数を誇り、ジャッジに関しては打点でもトップに立っている。

・大谷:打率.316(リーグ2位)、29本塁打(1位)、69打点(3位)
・ジャッジ:打率.3061(リーグ4位)、34本塁打(1位)、85打点(1位)


 一方で、三冠王への障壁は打率になるだろうか。DJケチャップ氏が例に出したように、現在ア・リーグ首位打者のスティーブン・クワン(ガーディアンズ)は3割5分を超える打率をマーク。福島氏も「大谷、ジャッジにとって最大の難関は打率」と指摘する。

 とはいえ、総合的な打撃能力を図る指標「OPS(出塁率+長打率)」が毎年「1.000」を超える2人。小林氏は「素晴らしいとしか言いようがない。ほめる言葉に困るぐらい」とアナリストの目線から見ても別格だと示唆している。

歴史的見地から見て「時代が変わった」

【ABEMA 野球【公式】 / アベマでMLB】

 2012年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来、11人目の三冠王誕生かと言われる今シーズン。ここで長きにわたりMLBを見つめてきた福島氏が熱弁を振るう。

「昔は三冠王がよくあったんですよ。1920年にメジャーリーグで打点が公式記録に採用されたでしょう。そこからの48年間で三冠王が9人(延べ11人)誕生してきました。しかし、1968年から今日までの56年間で三冠王はたった1人(カブレラ)だけなんです」

「(なぜ三冠王が生まれなくなった?)まずは球団数拡張。ちょうど1960年代以降に球団数がどんどん増えたんです。16球団から今の30球団まで、ほぼ倍近く。そうなると当然選手の数も増えてくる。世界中から優秀な選手が入ってくる。どんどんレベルが上がってくる」

「同時に現代はスペシャリストの時代なんですよ。パワーなら誰にも負けない、一方でヒットを打つことなら誰にも負けない。そういった名人が出てきて三冠王がなかなか出てこなくなった」

「ですが、ここにきて時代が変わってきました……」

 果たして福島氏が「時代が変わった」と感じる理由は何なのか。それがきっかけで「三冠王のチャンスが再び出てきた」という“トレンド”とは?

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著者プロフィール

1988年3月6日、愛知県生まれ。成蹊大学卒業後、一般企業を経て独立。ライティング、MCなど幅広く活動する。2016年〜23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。

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