ファーム新球団「オイシックス」「くふうハヤテ」の現在地は? 注目の参入初年度の前半戦の戦いぶりをデータで検証
今秋のドラフト候補生は?
【データ提供:データスタジアム】
同じくオイシックスからは、筑波大出身のルーキー・山田拓朗も注目だ。公式戦デビューは6月7日まで遅れるも、ここまで10試合の救援登板で被打率.167を記録。伸びのあるストレートは奪空振り率12 %と二軍平均を大きく上回る。制球力に課題を残しているものの、スケールの大きさを感じさせる若手投手だ。
くふうハヤテでは。早川太貴がここまで先発ローテーションをけん引し、4勝4敗、防御率2.97をマーク。3月22日の阪神戦で7回無失点の好投を見せ、チームに公式戦初勝利をもたらすと、続く31日の広島戦では初完投勝利を記録。フレッシュオールスターでも登板を果たすなど、後半戦ではより一層の活躍が期待される。
【データ提供:データスタジアム】
同じく外野手では、くふうハヤテの増田将馬がセンターでウエスタン2位のUZRを記録。ここまでは打率.277、同3位の14盗塁をマークするなど走攻守に躍動を見せ、フレッシュオールスターにも出場を果たした。
内野手では、くふうハヤテの仲村来唯也が高い守備力で存在感を示している。失策数こそ多めだが、軽快なフットワークと強肩を生かしてショートのUZRはウエスタントップを記録。打撃面に課題を抱えているものの、記念すべき球団1号を含む2本塁打を放つなど、意外性も持ち合わせている。オイシックスでは、高義博がショートとして14球団トップタイの71試合に出場。プロ入り後にショートの守備に苦戦する若手選手も多いが、イースタン平均よりも優れた守備得点を記録している点は評価できるだろう。高卒2年目のショートとしては、攻守ともにまずまずな成績を残しており、今後の成長が楽しみな内野手だ。
今回取り上げた野手の共通点として、いずれも守備力のデータで優れた数値を残している点が挙げられる。アマチュア球界や独立リーグといった環境と比較して、ファーム新球団はこうした詳細なデータが取得できるのが特徴だ。守備力を売りにする選手にとっては、新球団はアピールの場として魅力的な環境といえるかもしれない。