プロ野球「新人王レース2024」最前線レポート

「川上憲伸×高橋由伸」大学時代&ルーキーイヤーを語りつくす! ドラフト、直接対決、球宴、新人王争い…あふれる至極のエピソード

オグマナオト

大学野球のスターとしてプロ入りを果たした川上氏(左)と高橋氏(右)。当時の記憶を呼び起こしながら、数々の秘蔵エピソードを語ってくれた 【写真は共同】

 大学野球でもプロ野球でもライバル同士だった元中日ドラゴンズの川上憲伸さんと、元読売ジャイアンツの高橋由伸さん。球史に輝く“最強同級生”が「新人王」をテーマに語りつくすスペシャル対談(全5回)が、スポーツナビのYouTube(野球チャンネル)で公開中だ。
 今年の新人王争いを考察した第1回、「歴代最強新人王」を選んだ第2回に続き、第3回からはそんな二人の学生時代の思い出と、ルーキーイヤーである1998年の伝説すぎる新人王争いを深掘りしていく。

貴重証言! ドラフト逆指名の舞台裏

 東京六大学リーグ時代、川上さんは明治大学の主将兼エースとしてリーグ通算28勝。一方、慶応大学の主将・高橋さんは東京六大学リーグ本塁打記録を29年ぶりに更新する23本塁打。大学日本代表でも活躍した二人は当然、ドラフト会議では注目の的だった。

 当時は「逆指名」時代。川上さんは明治大学の大先輩・星野仙一さんが監督を務める中日入りが決まったのに対し、高橋さんの去就はなかなか決まらず、野球ファンをヤキモキさせた。

 高橋さんの志望球団とされたのは、慣れ親しんだ神宮球場を本拠地とするヤクルト、高校時代に活躍した横浜スタジアムを本拠地とする横浜、高校・大学の先輩としてつながりの深い髙木大成さんのいる西武、出身地・千葉を本拠地とする千葉ロッテ、そして巨人だ。

 この中から、悩みに悩んで巨人を選んだという高橋さん。本人がドラフト当時の思いや決断背景を語るのは極めて貴重な証言だ。

 ともに「入る前は出られるかどうかが不安。どの球団なら出やすいか、を考えてしまった」と当時の悩みを明かしつつ、「でも、入ってみたら出られるやつはどこに行っても出られる」と語る姿が印象的だ。

 また、ドラフト前の裏話として川上さんが明かすのは「明大野球部の東京六大学除名騒動」。もし除名された場合はプロ入りどころの話でない、と追い詰められていたという川上憲伸キャプテン。処遇を決める会議に同席した慶応野球部、高橋由伸キャプテンが出した助け舟とは?

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著者プロフィール

昭和52年、福島県生まれ。『ざっくり甲子園100年100ネタ』や『大人も知らない! ? スポーツの実は…』、『スポーツ伝説超百科』シリーズ、『Leo the footballのしゃべくりサッカー部』シリーズなど、スポーツ書籍の執筆や構成を務める。また、『週プレ』『昭和40年男』『野球太郎』等の雑誌での記事執筆やインタビュー、テレビ朝日『報道ステーション・スポーツコーナー』やニッポン放送『スポーツ伝説』などテレビ・ラジオ・YouTubeのスポーツ番組での構成作家も担当。水島新司漫画研究家としてもメディア出演多数。

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